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NPO法人「みらいの森」を取材!自然をツールとした体験型プログラムとは?

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キャンプへいくと普段はすぐに「疲れた」という子どもが何キロも歩いたり、好き嫌いを言わずに何でも食べてくれたり。そんな経験をしたことはありませんか?

これは子どもたちが自ら自分の可能性を表に出してきている証拠で、NPO法人みらいの森では「キャンプマジック」と呼んでいるそうです。

今回は児童養護施設で暮らす子どもたちに、アウトドアプログラムを通じて“生涯の糧”となる体験を提供するNPO法人「みらいの森」エグゼクティブ・ディレクターの岡こずえさんにお話を伺いました。

児童福祉やアウトドアに興味のある方は、ぜひご一読ください。

英語キャンプ会社のCSR活動としてスタート

みらいの森

―本日はよろしくお願いいたします。まずは、「みらいの森」の活動について教えてください。

岡 こずえさん(以下、岡):「みらいの森」の副理事で協同設立者のジェフ・ジェンセンが、もともと一般の小中学生を対象とした本場アメリカスタイルのキャンプ「イングリッシュアドベンチャー」という会社の企画・運営をおこなっていました。

その英語キャンプのCSR活動としてはじまったのが「みらいの森」です。

児童養護施設の子どもたちをキャンプに無料招待したのですが、そのときに一般家庭の子どもとはニーズが違うことに気づいたんですね。

それで「みらいの森」を立ち上げて、2回目からは完全に児童養護施設の子どものみを対象としたプログラムをおこなっています。

私たちのアウトドアプログラムを通じて、児童養護施設で暮らす子どもたちが「生きる力を身につけて、社会で活躍する」ことを願って支援活動を続けています。

大事なのは「体験型」と「継続的」であること

みらいの森

―「みらいの森のプログラム」について詳しく教えてください。

岡:自然というのはすごく「平等」なんですね。どんなバックグラウンドの人がいても雨が降るときは雨が降りますし、雪が降るときは雪が降ります。

私たちのプログラムは、その誰に対しても平等な自然環境のなかでおこないます。

広大な自然をツールとすることで、あまり外との交流がなく狭い世界で生きている子どもに、世界は広くていろいろな人がいること、いろいろな考え方があることを知ってほしい。

そして自分というものを確立してもらい
たいんです。

そのためにも、子どもたちが自然のなかで自分自身の行動に責任をもち、自ら考えて行動できるようなプログラムを組んでいます。

みらいの森のスタッフは日本人だけではありませんから、
馴染みのない文化や言語、多様な生き方や価値観に触れることもできます。

自分の「常識」が通じない相手と接することで、新たな表現方法を学び、コミュニケーション力を高めることができるでしょう。

施設に暮らす子どもたちというのは、大半が高校卒業と同時に完全な自立を強いられます。

だから高校を卒業するまでに、困難が生じたときに自ら解決方法を見つけて、困難を乗り越えることのできる「生きる力」を身につけることが重要です。

子どもたちに身につけてほしい生きる力は、たとえばレジリエンス、コミュニケーション能力、プロジェクトマネジメントといろいろあります。

それらを自分の力として身につけるためには、人から聞いたという言葉や理論ではなく「自分自身の体験」が重要です。

また単発ではなく「継続的」なプログラムを提供することで、「今回できなくて悔しかったから、次回また頑張る」という気持ちをもったり、「去年できなかったから、今年はもうちょっと上手にできるようにしたい」と自発的に活動するようになります。

私たちも子どもたちの成長に合わせてカリキュラムを組んでいますよ。

それから、キャンプでは子どもたちがたくさん歩いたり、勇気を出したり、お手伝いをしてくれたり。

普段施設では見せたことのない姿を見せてくれます。

これには引率の先生方も驚いていますが、私たちはこれを「キャンプマジック」と呼んでいるんですね。

このキャンプマジックをどうしたら日常生活につなげることができるか、プログラムとして工夫を重ねています。

子どもたちを一緒にサポートしてくれる仲間を募集

―今後開催予定のイベントなど、告知があれば教えてください。

岡:私たちの活動を支援してくださっているアメリカのフットウェアブランド「KEEN(キーン)」さんが、Twitter上で対象ツイートのリツイートごとに100円寄付というキャンペーンをおこなってくれています。

来年のスノープログラム開催のため、5,000リツイート達成にお力をいただけると嬉しいです。12月26日までおこなっています。

このように個人・企業の皆さまからのご寄付やボランティアといった支援によって、児童養護施設で暮らす子どもたちへ体験型プログラムを届けることができています。

ご寄付はいつでも歓迎です。毎月1,000円からのマンスリーサポーター、ワンタイム寄付、また物品寄付も受け付けています。

ぜひ子どもたちを継続してサポートする、みらいの森の仲間になっていただければ幸いです。

誰に対しても平等な「自然」のなかでおこなわれるプログラムは素敵ですね!

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児童養護施設で暮らす子どもたちのことを知って欲しい

みらいの森

―最後に読者へ向けてのメッセージをお願いいたします。

岡:「児童養護施設」と聞いて多くの人がイメージするのが、「暗い」とか「閉鎖的」といったネガティブなものが多いかもしれません。

それに日本では、児童養護施設の話をするのはタブーだと感じている方もいるでしょう。

 しかし児童養護施設は日本全体で約600施設あるので、意外と皆さんの近所にもあるかもしれません。

じつはそんなに遠い存在の子どもたちではありません。

まずは児童養護施設で暮らす子どもたちのことを知って欲しいと思います。みんな夢があって、可能性を秘めている子どもたちです。

みらいの森の活動は1回限りの楽しいイベントではなくって、子どもたちが生きる力を身につけていくために、継続的にサポートしています。

その活動内容をいろいろとホームページに載せていますので、ぜひ見ていただければと思います。

―この度は貴重なお話をありがとうございました。

取材協力:みらいの森

島田 佳代子
この記事を執筆した執筆者
島田 佳代子

Ameba塾探し 執筆者

幼少期よりピアノ、水泳、硬筆、英会話などを習う。中学受験をして英語教育に力を入れる中高一貫の女子校へ進学。その後、都内の短大を経てイギリスへ留学。マンチェスター市内のカレッジで観光・旅行学を学びながら、執筆活動を開始し、スポーツ、旅行、ビジネス、教育など幅広い分野で執筆経験がある。2021年9月から「自然豊かな地方の田舎生まれ。小学校では3~5年生までスイミングクラブ、4~6年生までサッカーと習い事を通じてスポーツに熱中する日々を送る。工業高校に進学するも起業や事業経営で成功したいと考えるようになり、高校3年生で個人事業主として開業。紆余曲折ありながら、ライティングを学びブログ運営やWebライターとして活動を続けている。2022年7月より「Ameba塾探し」で編集兼執筆を担当。進路に不安を抱える学生や保護者に役立つ情報をお届けする記事作りを目指しています。」にてライターとして従事し、保護者やお子さまに興味をもっていただける記事づくりを目指しています。