子どもの遊びといえば、ゲームやスマートフォンが一般的となり、「外で遊んでほしい」「スポーツをしてほしい」と思っている保護者の方もいるのではないでしょうか。
岡山県久米郡美咲町にあるNPO法人「美咲町柵原星の里スポレク倶楽部」は、地元の住民が気軽にスポーツを楽しめる総合型地域スポーツクラブ。
スポーツや文化活動を通じて青少年の健全育成・健康増進を目指し、さまざまな取り組みをしています。
今回は、同団体の梶尾 洋子さんに「子ども向けスポーツ教室」「わくわく体験教室」の活動内容をメインにお話を伺いました。
美咲町でスポーツ教室を探している方、ボランティア活動をしたい方は、ぜひご一読ください。
世代を超えた交流ができる「ダンスエアロ教室」
ー本日はよろしくお願いします。まずは「子ども向けスポーツ教室」の活動内容について教えてください。
梶尾 洋子さん(以下、梶尾):子ども向けスポーツ教室は、コロナ禍ということもあり、以前に比べて開催している教室が少なくなりました。
現在は、エアロビクスとダンスをミックスした「ダンスエアロ教室」を定期的におこなっています。
エアロビの講師経験のある指導者が、運動要素を取り入れながら、1曲1曲、曲にあわせて指導していますが、身体を動かすことが第一目的なので、ダンスの上手い下手は関係ないですね。
保育園から高校生まで幅広い年齢の子どもたちが在籍し、コロナ禍以前は毎月いろんな地域で発表する場があり、お祭りなどのイベントにも呼んでくださっていたので、それに向けてハードな練習をしていました。
私たちは発表の場を大事にしていますので、保護者の方たちにご協力いただいて衣装を作ったり、裏方としての運営にご協力いただいたり、皆でOneチームになって取り組んでいます。
ー参加されているお子さんの様子はいかがですか?
梶尾:発表の場が励みになっているようで、お家で猛特訓したり、ダンスエアロをきっかけにダンスが好きになるお子さんがいたりと、ポジティブに取り組んでいるお子さんが多いですね。
私たちが活動しているところは過疎の地域なので、自分にあうスポーツがなかなかできないというジレンマがあります。
ですが、選択肢のなかに「ダンスエアロ教室」ができたことによって、ダンスエアロが好きになって、ずっと続けてくれるお子さんがいたり、ダンスを踊ることだけではなく、学年が上のお子さんが小さいお子さんの面倒をみたりと、世代を超えた交流ができていますね。
やはり発表会があると、皆の気持ちがひとつになって、同じ目標に向かって頑張るんですね。イベントが少ない今、町内のテレビに来てもらって、子どもたちの頑張っている姿を見てもらうよう取り組んでいる最中です。
「わくわく体験教室」でボランティア活動
ー「わくわく体験教室」の活動内容についても教えてください。
梶尾:「わくわく体験教室」はボランティア活動がメインになりまして、イベントの準備・企画・運営などを子どもたちでおこなっています。
私たちは、5,000個ものキャンドルを灯して、災害で被災された方々を励ましたり、世界平和を祈るという主旨で、さまざまな場所で「キャンドルコンサート」をおこなっているんですが、たとえば1つ1つのキャンドルを容器に入れるところから始まって、その容器は何に包むのか、絵を描いて包もうかとか、子どもたちの自主性に任せているんですね。
運営のすべてを任せているわけではありませんが、キャンドルを用意したり、並べたりといったことを手作業で子どもたちと一緒におこなっています。
手作り教室や高齢者教室にヘルプで行くこともありますが、キャンドルコンサートのように、夕方から始まるイベントのために朝から集まって黙々と作業するというのは、子どもにとってかなり大変なことだと思います。
小さな子どもたちが準備に手こずっていたら、上の学年の子どもたちが手を差し伸べて手伝ったり、そんな姿を見ると、活動していてよかったなあと思いますね。
スポーツを通じで子どもたちの身体づくりを
ー今後開催されるイベントなどありましたら教えてください。
梶尾:ゴルフ場でのゴルファーによるゴルフレッスン会や町内の児童館で小さな子どもでも楽しめる簡易版のスナッグゴルフ教室を計6回開催いたします。
小学校が冬休みに入ったタイミングで、運動教室もおこないたいですね。
ー最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
梶尾:私たちの団体は、総合型地域スポーツクラブですので、いつでも・だれでも・どこでもスポーツに親しんでもらえるよう活動しています。
また平成25年から、オリンピックの出場候補だった先生のご協力をいただき、地域の保育園や小学校の体育の授業で器械体操の指導をしていただいく活動は9年目を迎えています。
今でも衰えることのない華麗な器械体操の技を間近で見られっるだけでも、子どもたちの体操への憧れは一気に高まり、自分もあんな風になりたいという気持ちが、自分は運動が苦手と思っていた子どもにも働き、さらには先生の的を得た指導により、「できない」が「できた」に変わったときの達成感を目の当たりにし、子どもたちがどんどん運動を好きになっていくのを感じています。
運動をしなくなったといわれている子どもたちの身体づくり・体力づくりは、私たちが一番力を入れているところです。
「ちょっと身体を動かしてみようかな」「こんなことをしてみたい」「こんなことを教えてほしい」など、いろいろなニーズにお応えできますので、ぜひ私たちのクラブをご利用いただければと思います。
当クラブの体験を通して、将来、部活などでするであろうスポーツのきっかけとなったり、お子さんをはじめて大人の方の身体づくり、体力づくりにつながっていけば嬉しいです。
ー本日は貴重なお話をありがとうございました!
■取材協力:NPO法人 美咲町柵原星の里スポレク倶楽部