一般社団法人「ヘルスサポーターズイノベーション」の出産直後の母親に寄り添うさまざまな取り組みとは

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子どもが生まれたときのことを思い出してみてください。

一番大変な時期はいつでしたか?

実際、精神的にも体力的にも、産後1か月が一番つらいという声が多く、自身の体調のことや、不安定な新生児の世話など、慣れない育児につらくなってしまうのだそう。

今回は、そんな出産直後の母親をサポートする、一般社団法人「ヘルスサポーターズイノベーション」代表の寺野 幸子さんに、オンラインで気軽に育児の相談ができるサービスなどについてお話を伺いました

大変な育児を乗り越えるには、とにかく我慢しないこと。

出産を控えていて不安を感じている方、育児疲れでつらい方は、ぜひご一読ください。

  1. 女性を応援する「ヘルスサポーターズイノベーション」とは
  2. 妊娠・育児に寄り添ったアプリ「CHILWEL」を開発
  3. さまざまな“あったらいいな”を形にしたイベント
  4. 我慢せずに安心して支援が受けられる社会を目指して

女性を応援する「ヘルスサポーターズイノベーション」とは

お母さんが赤ちゃんを抱いてパソコンの前にいる画像

ー本日はよろしくお願いします。まずは、「ヘルスサポーターズイノベーション」の設立経緯について教えてください。

寺野 幸子さん(以下、寺野):
私たちはもともと、全世代の女性の健康づくりを応援するNPO法人「poco a bocco」を別で運営しています。

そこで出産を経験したお母さんたちと話す機会があり、「一番つらかったのは産後1か月でした」と答える方が多かったんです。

poco a boccoでのイベントに参加されるのは、早い方でも産後2か月の方。ということは、一番大変な時期をすでに過ぎているわけです。

ちょうどヘルスサポーターズイノベーションで理事であり、助産師でもある佐賀大学の佐藤珠美教授も、ずっと「産後のもっと早い時期からお母さんたちのサポートに入るべき」だと考えていらっしゃったんですね。

そして、どうしたら出産直後や、産後の母親のサポートをおこなうことができるのか、その方法を一緒に考えました。

その後、出産直後の母親に向けてICTを活用した支援をするために、2020年5月に「ヘルスサポーターズイノベーション」という団体をつくったのが設立経緯です。

また、設立したのち、Zoomなどを利用したオンライン相談も始めました。

妊娠・育児に寄り添ったアプリ「CHILWEL」を開発

チルウェルのサポート体制のイラスト画像

ーICTを活用した取り組みについて、具体的にお聞かせください。

寺野:
団体を立ち上げてからは、助産師、保育士、管理栄養士、理学療法士など、さまざまな専門職の方にご協力いただき、オンライン相談をおこなっていました。

それまでは、Zoomや民間のシステムを利用していましたが、ユーザー目線に立ったときに、やはり使いやすいWEBアプリが必要だということでCHILWEL(チルウェル)を開発したんですね。

CHILWELは、“家族の妊娠・育児に寄り添う”をテーマに掲げ、妊娠期から産後までが切れ目なく繋がることを目指した会員制のオンラインサービスです。

インターネットに接続していればどこでも利用可能なので、利用者は地元佐賀でけではなく、東京、千葉、埼玉の方など、全国にたくさんいらっしゃいます。

ちなみに日本だけではなく、海外からのご利用もあるんですよ。

海外での出産が不安な日本人の方が利用されています。

さまざまな“あったらいいな”を形にしたイベント

女性がリモートで話をしている画像

ーヘルスサポーターズイノベーションがおこなっているイベントなどはありますか?

 寺野:
私たちは、妊娠中に参加できるイベントにも力を入れていて、両親学級といった知識的なことから、妊婦さん向けのストレッチ講座などもおこなっています

また、産後には、精神的に不安定になる方も多くいるため、心が落ち込んでしまって、自分らしくいられないときに最適な瞑想サロンもあり、相談とは違ったケアができるのが特徴です。

さらに、母親は子どもが生まれると、どうしても孤独を感じ、ほかの大人と話したいという欲求が生じるケースが多いんですね。

そういった方のために、お喋りがメインのサロンもあります。

ほかに離乳食講座もあって、小さな子どもを連れて受講しに行くのは大変でも、オンラインだとお家にいながら学べるので便利ですよ。

こんなふうに、みなさんの「こんなのがあったらいいな」の声を一つひとつ形にしています。

我慢せずに安心して支援が受けられる社会を目指して

お父さんお母さん子どもの3人で散歩をしている画像

ー今後の展望についてお聞かせください。

寺野:
私たちは、さまざまな事情で対面でのサービスを受けられなかった方に対して、オンラインでサービスをお届けすることを目指しています。

そういった今までのサービスでは足りなかった部分を補える存在でありたいんですね。

ただ、一番大きな問題は誰がお金を出すのかということ。

どうしても産後の母親は、自分にお金をかけることに抵抗があるんですよ。

だから、「オンライン相談にお金を払うなんてもったいない。私が我慢すれば使わなくて済む。」そうやって我慢して、結果、状態が悪化してしまうんです。

周囲は「そんな状態になるまで我慢して。なんでもっと早く相談してくれなかったの」というと思います。

しかし、「このくらいのことは我慢しなければいけないと思っていた」「無料だったら相談していた」というのが母親の本音じゃないでしょうか。

もちろん、ユーザーの負担がすべてなくなるべきだとは思いません。

でも、企業や行政が利用料を負担してくださり、少なくとも妊娠中や、産後1年間くらいは、お金の心配をすることなく、支援サービスを利用できる社会になってほしいですね。

そうしたら、少子化にもよい効果があるのではないかと思っています。

ー最後に読者へのメッセージをお願いいたします。

寺野:
世間では、まだまだオンラインでなにかサポートを受けるということに抵抗がある方もいるでしょう。

しかし、実際にやってみると簡単で便利なものです。

私自身も子育てを経験してきましたが、外出しようと思っても、お天気や、子どもの体調が少しでも悪いと断念していました。

そんな外出を躊躇するようなときも、オンラインだと気にせずに参加できるのがメリットですよね。

オンラインはちょっと…と思っている方にも、ぜひ試していただきたいです。

ー本日は貴重なお話をありがとうございました。


■取材協力:ヘルスサポーターズイノベーション

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