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自然豊かな「国立花山青少年自然の家」を取材!子どもが成長できる“普段できない体験”とは

自然豊かな「国立花山青少年自然の家」を取材!子どもが成長できる“普段できない体験”とはの画像

コロナの自粛生活もあり、テレビやインターネット、タブレット教育など、オンラインで済ませることが当たり前になってきた昨今。

日常のなかで子どもたちが自然を直接目にしたり、触れたりする機会はどのくらいあるでしょうか。

今回は、自然豊かな宮城県栗原市の花山を拠点とする「国立花山青少年自然の家」を取材。企画指導専門職の郡司 佳代子さんと、事業推進係長の田口 康宏さんに、四季折々の自然活動や、普段できない体験プログラムについてお話を伺いました。

子どもたちの成長には実体験からの学びが必要不可欠。
親子で自然に触れたいと考えている方は、ぜひご一読ください。

自然豊かな「国立花山青少年自然の家」の体験活動とは

子どもたちが川で遊んでいる画像

ー本日はよろしくお願いします。まず、「国立花山青少年自然の家」の設立経緯と、活動内容を教えてください。

田口 康宏さん(以下、田口):「国立花山青少年自然の家」は、当時の文部省の学制百年記念事業の一環で、昭和54年(1979年)7月に設立されました。

その後、平成18年(2006年)に、現在の独立行政法人「国立青少年教育振興機構」という組織に統合しています。

当施設では、“体験活動を通した青少年の自立を促す”といった組織のスローガンのもと、自然豊かな環境を活かした冒険活動や、環境学習活動を展開しているのが特徴です

近年、子どもたちを取り巻く学びの環境は、劇的に変化してきました。

インターネット、スマートフォンの普及で、感覚的に学びとる“間接体験”や、シュミレーションで模擬的に学ぶ“擬似体験”での学びが圧倒的に増えましたよね。

そこで私たちは、子どもたちに人やものに直接触れる“直接体験”を通して、体験することの楽しさ、大変さを感じ、自主性や協調性、忍耐力などを身につけてもらいたいと考えて活動しています。

活動プログラムを通して“仲間と普段できない体験”を

男の子が岩の上で遊んでいる画像

ー「国立花山青少年自然の家」の施設をご紹介ください。

田口:はい。代表的な施設を3つ紹介します。まず1つ目の「冒険・すりばち・見晴らし広場」は、キャンプファイヤーをおこなう場所です。

主に宿泊者が集まって利用し、火を囲みながら団らんできる広場となっています。

また、冬になると一面に雪が積もるので、スノーシューや、スキーを履いて歩く活動コースの一部にもなるんです。

2つ目の「工作館」は、30名程度の小規模な団体のかまどを使用した野外炊事や、クラフト活動に利用します。


クラフト活動で人気なのは、“焼き板づくり”ですね。

つくり方としては、まず杉の板を焼き、表面を焦がします。焦がした表面をブラシでこすり、布で磨くとテカリが出るんですね。

テカった部分にアクリルガッシュで自由に絵や文字をかいて、一人ひとりの作品が完成。子どもたちの思い出づくりにはもってこいですよ。

ほかにも、自分たちのセンスで、こけしに顔や模様を描く“こけしの絵付け”も人気です。

こけしは宮城県の伝統工芸品なので、こちらも施設に足を運んだ記念になりますね。

3つ目は、近くに沢が流れる「キャンプ場」。ここでは野外炊事を楽しみつつ、沢活動も楽しんでほしいです。


ライフジャケットとヘルメットを装着し、身ひとつで沢を登る沢活動は、もっとも人気のプログラムになっています。

花山の沢は本当に澄んでいるので、ぜひ直接体験して感じてもらいたいですね。

子どもたちが岩を登って沢活動をしている画像

ーさまざまな活動プログラムを通して、子どもたちにはどのような成長が見られるのでしょうか?

郡司 佳代子さん(以下、郡司):山登りや沢登りをやりきった子どもたちの表情を見ると、達成感にあふれているんですよね。

自然のなかで試行錯誤してなにかをやりきると自分に自信がつくので、自己肯定感が高まると思っています。

また、さまざまな活動プログラムを通して、一緒に取り組んだり、声を掛け合ったりすることは、子どもたちにとって刺激的な体験になります。

普段の生活ではなかなか体験できない活動を、出会った仲間と進めていく。そんな経験をすることで、協力する力や、人を思いやる心など、他者と関わる力が格段とアップするのだと感じますね

普段の学校生活ではできない体験は、きっと今後の生活や、勉強にも活かされるのではないでしょうか。

Ameba塾探しでは、地域にあわせて塾・学習塾を検索することが可能。

入塾を検討している方は、「国立花山青少年自然の家」がある栗原市 塾・学習塾 ランキングや、塾・学習塾を探して比較などから探してみてくださいね!

親子で参加可能!季節に合わせたイベントを計画中

子どもたちと大人が体験活動をしている様子の画像

ー会員制の「リックファミリークラブ」について詳しく教えてください。

郡司:当施設では、ご家族に気軽に施設へ足を運んでいただきたいとの思いから、平成28年(2016年)の8月2日に会員制の「リックファミリークラブ」を発足しました。

入会費と年会費は無料で、ご入会いただくと会員番号と名前だけで施設の利用申し込みができます。

登録者には、リックファミリークラブの会員を対象としたイベント情報をメールマガジンにて定期的に配信しているんです。

現在は1600人以上の方が登録していて、家族数でいうと、1家族4人と仮定して約400家族といったところでしょうか。

自然豊かな当施設ならではの体験や、会員同士の交流を楽しむ活動を企画しているので、
普段できないような特別な体験に触れたい方は、ぜひご登録ください。

ー今後、開催予定のイベントなどあれば教えてください。

郡司:まず1つ目は、「リックファミリーキャンプ」です。

当施設では、リックファミリークラブの会員様を対象に、年に約8回、1泊2日の体験活動を企画しています。


ちなみに、11月はみんなで落ち葉を集めて焼く焼き芋、12月は自然の素材を使ったウインドチャイムづくりなどを計画していますよ。

季節に合わせた花山ならではの活動を毎回準備してお待ちしています。

2つめは、2月に予定している「冬の花山フェスティバル」。人気が高いのは夏の沢活動ですが、冬の花山も楽しいことが盛りだくさんです。

たとえば、雪が降れば、スキーやチューブ滑りができます。タイヤ型のゴムチューブに乗るチューブ滑りは、長い斜面を回転しながら滑るのでスリル満点なんです。

スノーシューや、スキーを履いて森のなかで動物の足跡を探す「アニマルトラッキング」も発見がいっぱいです。

ほかにも、暗闇のなかで幻想的な光を楽しむ「雪灯籠づくり」もありますよ。

そして3つ目は、今年初めて企画する「はなやま防災体験キャンプ」です。

国が推進している国土強靭化計画の一助になればと思い、計画しました。

子どもたちが一緒に防災の知識を得たり、実際に体験を通して防災の技術を学んだりできる活動にしていきたいですね。

防災教育と環境保護の知識をつけて“忘れられない思い出づくり”に

2人の男の子がそりに乗って遊んでいる画像

ー今後の展望をお聞かせください。

郡司:今後は、岩手・宮城内陸地震や、東日本大震災の経験から、栗駒山麓ジオパーク推進協議会と連携して、防災教育を推進していきたいと考えています。

災害が起きたときに、子どもたちが自分で考えて行動に移せる「自助の力」だけでなく、困っている人を見たら助ける「共助の力」も身につけてほしいんです。

そしてもうひとつは、環境の保護についてですね。

環境問題については、これまでも「キャンプファイヤーの薪を最後まで燃やしてください」「残菜は置きっぱなしにしないでくださいね」など、細かいお願いはしてきました。

こうした小さなことでも、どうしてそうするのか理由を含めて伝えることで、子どもたちも環境について考えて、身近にできることから実践していってもらえればと思っています。

ー最後に、読者へ向けてメッセージをお願いします。

田口:子どもたちには、沢を登ったり、滝に飛び込んだり、家のなかではできない体験に積極的に取り組んでもらいたいです。

小さいころの体験って、きっと大人になってからも忘れませんよね。

その子どもたちが親になったときに、自分の子どもを連れてきてくれたらとても素敵だなと思っています。

郡司:なかなか外に出ることが難しいご時世ですが、来てくれる子どもたちの表情を見ていると、とても生き生きと楽しそうに活動しています。

子どもたちには、自然のなかでのびのびと楽しんでほしいです。

わからないことがあれば、お電話ください。自然活動への第一歩として、ぜひ足を運んでもらえたらと思います。

ー本日は貴重なお話をありがとうございました。


■取材協力:国立花山青少年自然の家

福岡 萌子
この記事を執筆した執筆者
福岡 萌子

Ameba塾探し 執筆者

幼少期はダンス、フィギュアスケート、ピアノ、英会話などを習う。英語に特化したカリキュラムが豊富な私立高校の国際情報コースに通い、イギリスでの短期留学を経験。その後、恵泉女学園大学人間社会学部にてインドネシア文化とフランス文化を学ぶ。その後、幼児~シニアを対象としたダンス講師として従事。2021年4月に株式会社サイバーエージェントグループ会社である株式会社CyberOwlへ中途入社。保護者やお子さまの目線に寄り添い、知りたい情報を確実にお届けできるよう目指しています。