「NPO法人 ピース マインズ ヒロシマ」を取材!平和の大切さと原爆について語り継ぐ活動内容に迫る

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1945年、広島に原爆が投下されました。当時の様子には目を背けたくなる方もいるかもしれません。

しかしその凄惨さをくり返さないためには、当時を知り、平和の大切さを心から感じる必要があるのではないでしょうか。

平和について考える機会を設けるため、世界中の子どもたちに向けて活動している団体が「NPO法人 ピース マインズ ヒロシマ(PEACE MINDS HIROSHIMA)」です。

今回は、「ピース マインズ ヒロシマ」の理事長であり、被爆を経験した当事者でもある川野 登美子(かわのとみこ)さんに、団体の活動内容や原爆についてお話を伺いました。

歴史を知り、平和のありがたさを改めて学べる内容です。ぜひ、ご一読ください。

  1. 平和の尊さを未来まで届けるために
  2. 平和について考える機会をつくる折り鶴ノート
  3. 平和学習のための講演を個人でも精力的に実施
  4. 原爆や平和について若い世代に継承していきたい

平和の尊さを未来まで届けるために

ピース マインズ ヒロシマ2

ー本日はよろしくお願いします。はじめに、 「ピース マインズ ヒロシマ」の設立経緯や概要について教えてください。

川野 登美子さん(以下、川野):「ピース マインズ ヒロシマ」は、広島県中小企業家同友会に所属している13名の経営者が理事を務める団体です。

「広島という地域のために、メンバーそれぞれの企業リソースを活用した取り組みが何かできないか」と模索していた末にたどり着いたのが、この事業でした。

広島は、最初に原爆が投下された都市です。いまでも毎年、一千万羽を超える折り鶴が国内外から寄せられています。

「この折り鶴を何かに活用できないだろうか」と考えたのが、私たちの活動の始まりですね。そして話し合いの結果、折り鶴を再生し、ノートを作ることになりました。

作ったノートは海外の子どもたちに無償で配布しています。

なぜかというと、原爆の怖さは平和教育として各国の授業に取り込まれていますが、海外の子どもたちにとっては、やはりどうしても遠い国のことでしかありません。

そこで平和の願いを海外の子どもたちに伝える手段として、折り鶴から再生したノートを活用したいと考えたのです。

ノートの配布をとおして、小さなころから平和について考えてもらう。そして、その子どもが大人になったときには、自分の子どもに平和の尊さを伝えていく…。

そのようにして次世代へと平和をつないでいくために、私たち「ピース マインズ ヒロシマ」は活動しています。

活動の構想を始めたのは2015~2016年あたりからで、本格的に事業をスタートさせたのは2017年からです。私たちの事業は、市民の方々の寄付、企業の協賛により成り立っています。永続的に活動をしていくうえで、責任ある組織であるべきと、2020年に法人化しました。

平和について考える機会をつくる折り鶴ノート

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ー「ピース マインズ ヒロシマ」の活動内容について、詳しく教えてください。

川野:設立経緯でも話したとおり、国内外から届く折り鶴から再生した「折り鶴ノート」を海外の小学生を中心に配布していま

大人になるとどうしても先入観を持ってしまうことがありますが、子どもたちはとても素直です。そんな子どもたちに対して、平和の大切さや命の大切さなどを伝えるための手段のひとつなのです。

身近なノートとして使ってもらうことで、平和について感じることや考えることが身近になればよいなと思っています。

ただ、最近ではコロナの影響から海外に折り鶴ノートを送ることが少し難しい状態なんですよね。

そのため、いまは国内の子どもたちにも同じ学びを提供していくことを目的に折り鶴ノートを配布しています

折り鶴ノートの内容ですが、中身は基本的には普通のノートと変わりません。ただ、表紙は平和の象徴として「原爆の子の像」を入れています。

また、原爆と平和について考えてもらえるように私たちからのメッセージを記載していたり、折り鶴の折り方も載せています。

ノートと一緒に折り鶴をモチーフとした折り紙も送らせてもらっているのですが、やはりメッセージを読むだけではなく、子どもたちの手で折り鶴を作ってもらいたいなと思っていますね。

見様見真似でもよいので折り鶴を折る体験をすることで、日本や平和について考えてもらえればいいなと願っています。

実際に、配布した折り紙だけでなく、自分たちで用意した折り紙を使用して折り鶴を作り、広島まで贈ってくれるケースも多いです。

再生された鶴で作られたノートが元となり、さらにまた折り鶴が作られ、また…と折り鶴が循環する流れができています。

平和学習のための講演を個人でも精力的に実施

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ー今後、開催予定のイベントがあれば教えてください。

川野:折り鶴ノートの配布は海外からの要望に応じておこなっていますが、現地での平和学習やイベントなどで活用いただいています。

ただ、基本的には「ピース マインズ ヒロシマ」の名前で、イベントとして何かを開催することはいまのところありません。

私自身は「語り部」として講演や、学校における平和学習の一貫としてお話させていただくなど、各地で活動しています。

私の講演に関しては、今後も小・中学校を中心に予定が入っていますね。

ー「ピース マインズ ヒロシマ」を応援したいという場合には、どのようにすればよいのでしょうか。

川野:「ピース マインズ ヒロシマ 公式ウェブサイト」から寄付いただけます。寄付いただいた方にはお礼として口数に応じて「折り鶴ノート」を差し上げています。また、広島の平和公園内にある「レストハウス」でも折り鶴ノートの販売を開始したので、旅行で広島に来られた方や修学旅行生に直接購入いただく形でご支援いただいています。

それから「ピース マインズ ヒロシマ」では、会員を随時募集しています。もしも私たちの活動に賛同いただけるようであれば、こちらもご検討いただけると幸いです。

原爆や平和について若い世代に継承していきたい

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ー「ピース マインズ ヒロシマ」の今後の展望について教えてください。

川野:“平和について考える輪”を確実に広めていくため、いまは国内で地道に活動していきたいと考えています。

最近では新型コロナウイルスの影響もあり、平和学習の授業が取りやめになったり、オンライン授業になったりしていました。

でも現在は、また直接子どもたちとお話できるような授業の申し込みが続々と来ているので、まずはそちらで折り鶴ノートの配布を考えています。

それから、事業の継続性(事業継承)も課題のひとつとしてあります。

「ピース マインズ ヒロシマ」の活動は、永久的に続けていきたいという強い思いがあります。だからこそ、若い世代へ継承できるような活動にも取り組んでいきたいと思っていますね。

そして、今の状況が落ち着き次第、また海外の子どもたちにも積極的に折り鶴ノートを届けたいです。そのためにも、今からルートを開拓して、準備を整えていきます。

ー最後に、読者の方にメッセージをお願いします。

川野:まずは「折り鶴を折ること」、そしてそれを「原爆の子の像に贈る」ということを日常的にやってもらえたら嬉しいなと思っています。

折り鶴を日常的に折ることで、平和を考えるきっかけも身近になると思うんですよね。

そして機会があれば、ぜひ折り鶴ノートも手に取ってみてください。学校やイベントに呼んでいただければ、私は講演もおこないます。

海外の送付先のご紹介やご相談も常時お受けしていますので、お気軽にお問い合わせいただければと思います。

子どもに原爆や戦争、平和について考える機会を設けたい場合には、どうぞよろしくお願いいたします。

ー本日は貴重なお話をありがとうございました!

■取材協力:NPO法人 ピース マインズ ヒロシマ

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