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認定NPO法人「こどもステーション山口」を取材!遊びを通して子どもの感性を育てる活動とは

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近年は少子化や地域コミュニティの希薄化などが原因で、子どもたちが外に出て集団で遊ぶ機会が減少しています。

特に昨今の新型コロナウイルスの影響で、さらに子どもの活動範囲が制限され、深刻度は増しているといえるでしょう。

認定NPO法人「こどもステーション山口」は、子どもたちには遊びが必要と考え、遊びを通して心や感性を育てることを目的に活動しています。

今回は、認定NPO法人「こどもステーション山口」理事・事務局長の福山 枝里(ふくやま えり)さんに、活動内容やイベントについてお話を伺いました。

子どもに「外に出て遊んでほしい」と考えている保護者の方はぜひご覧ください。

出会いや体験を通して子どもの心や感性を育てる

こどもステーション山口1

ー本日はよろしくお願いします。まずは認定NPO法人「こどもステーション山口」の概要について教えてください。

福山 枝里さん(以下、福山):認定NPO法人「こどもステーション山口」は、学校や家庭では経験できない体験や出会いを通して、子どもたちの心や感性を育てることを目的とした団体です。

現在は、山口県山口市を中心に400名の会員が活動をおこなっています。

設立の経緯として、まず今から47年前に「山口おやこ劇場」として発足したものが母体になっています。その当時の母親たちが、家庭でテレビを観ることにしか興味がなくなってしまった子どもたちに危機感を感じ、遊びや生の体験による活動が必要と思い、組織を作りました。

その後、2001年に法人化されて「こどもステーション山口」と名前を新たにしました。2012年には認定NPO法人化し、そして、今年でNPO法人化20周年を迎えます。

47年たった現在でも、電子メディアの登場や、少子化、地域コミュニティの希薄化などの影響で、遊ぶ空間・時間、一緒に遊ぶ仲間の減少は深刻です。

子どもたちが仲間たちと遊び、笑顔あふれる子ども時代を過ごすことは、いつの時代でも親や大人たちの願いでもあります。そのため、「私の子ども」という視点から「私たちの子ども」という視点へと視野を広げながら私たちは活動しています。

「観る」「遊ぶ」「創る・学ぶ」の3つの活動を実施

こどもステーション山口2

ー「こどもステーション山口」がおこなっている具体的な活動について教えてください。

福山:こどもステーション山口の活動には大きく分けて「観る」「遊ぶ」「創る・学ぶ」の3つがあります。

まず、「観る」活動については、プロの劇団による生の舞台や人形劇、パントマイム、音楽などを、年間を通して観劇・鑑賞し楽しんでいます。舞台鑑賞会は低学年コースと高学年コースで分けているので、子どもの年齢にあった作品を親子で一緒に鑑賞することが可能です。

劇を観ることで、子どもたちの想像力、集中力、共感力、感動する心が育つと考えています。

生の舞台ならではの魅力も大きく、演者さんの息づかいや人形の繊細な動き、音楽の迫力には大人たちも釘付けになっているほどです。子どもたちが意外なところで笑ったり泣いたりすることもあるので、保護者の方は自分の子どもに対して新たな発見があると思います。

また、家に帰ってからもその劇の話や、台詞や歌をまねしてみるなど、親子で同じ余韻を楽しめるのも魅力のひとつといえるでしょう。

子どもが大きくなるほど親子での共通体験をすることはとても貴重になりますので、一緒に親子で楽しめる時間を大事にしてほしいですね。

こどもステーション山口3

次に、「遊ぶ」活動では「いちにちプレーパーク」「子どもキャンプ」「中高生グループの活動」など、自ら企画して遊びを楽しむ活動をおこなっています。

特に力を入れているのが「いちにちプレーパーク」です。プレーパークでは、子どもたちが自分の責任で自由に遊べる環境作りを目指しています。

遊びの活動は月に1回、2019年11月から計12回開催してきました。参加者は毎回100人ほど。リピーターも増えており、木登り、川遊び、たき火、木の工作作り、泥遊びなど、子どもたちのやりたいことをやれる環境が魅力です。

また、2年前から山口市に常設のプレーパークを作りたいと考え、実行委員を立ち上げて活動しています。今年の5月には署名活動をおこない、市長宛に合計7,385筆の署名と要望書を提出しました。

子どもたちが目を輝かせて遊べるプレーパークが、山口市に常設できると良いなと思っていますね。

こどもステーション山口4

最後に、「創る・学ぶ」活動では、体験ワークショップや学習会、講演会などの学びの場を提供しています。

毎年3月になると、「る・リ・フリー」という子どもたちによるオリジナル舞台創作活動を実施しているんです。

脚本から演出、小物づくりに至るまで子どもたちが自ら考え、自ら発表しています。

また、体験ワークショップは舞台鑑賞会と連動して開催することが多く、パントマイムワークショップや人形作りワークショップなども実施しています。

体験ワークショップは、子どもがプロの演者さんと近くで触れ合える機会でもあり、さまざまな年齢の人たちとの交流の場としても魅力なんです。

さまざまなジャンルのイベントを開催

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ー今後、新しいイベントや講演の予定はありますでしょうか?

福山:幼児や小学生向けの「いおり博士とこうじくんの理科室パフォーマンスショー」講演があります。これは、私たちの周りで起きている不思議なことや気になることについて、子どもたちと一緒に考えようという企画ですね。

また、高学年向けには「人形劇団ココン」による、人形のさまざまな部分が取れて、別の人形の体にくっつくという面白い世界観が魅力の人形劇「トレテツクパレード」を予定しています。

さらに、12月には河野康弘さんの「ジャズコンサート」を開催予定です。河野康弘さんは自然派ジャズピアニストであり、世界平和や自然保護をテーマに、ダイナミックな演奏と素朴な語りで音楽の楽しさや素晴らしさを伝えてくれます。

そのほかにも、さまざまなイベントを予定してますので、気になったらぜひ「こどもステーション山口」の公式サイトをチェックしてみてください。

さまざまなイベントを通して感性を磨くことで、興味の幅が広がりますね!

勉強も興味を持つことで楽しくなります!

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子どもと大人が一緒なって学べる環境づくり

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ー「こどもステーション山口」の今後の展望についてお聞かせください。

福山:今後も、遊ぶ空間、遊ぶ時間、一緒に遊ぶ仲間を増やしていきたいと考えています。

子どもたちは、自ら生きる力を持っていて、遊びを通して体の限界を知ったり、危険予知能力を身につけたりと、さまざまな経験を通して成長していきます。

コロナ禍において子どもたちの活動は制限されてしまいましたが、だからこそ、子どもたちが遊ぶ機会を増やすことはより重要になったといえるのではないでしょうか。

また、生の舞台を観る機会も増やしていきたいです。

舞台などを観て感動して心が動くという体験は、親が口で教えて伝えられるものではありません。子どもたちが、生の舞台を自分で観て感じる心を大事にしたいです。

「こどもステーション山口」は、子どもだけではなく、大人同士もお互いに学び合ったり、感動を共有できる場でもあるので、保護者の方にとってもよい環境を提供したいですね。

子どもだけではなく、大人も学べる活動をこれからも大事にしていきたいです。

ー最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

福山:現代社会は何かと忙しく、子どもだけではなく大人にとってもまずは、「何もないぼーっとする時間」を持つことが大事だと思います。

たとえば、「いちにちプレーパーク」に来てもらい、原っぱに寝転がって過ごしてもらってもいいですし、子どもたちと一緒に童心に返って遊ぶのもいいかもしれません。

人と人とのつながりが希薄になっている現代だからこそ、私たちはこれからも文化や芸術、遊びの活動を継続していきたいと考えています。

ー本日は貴重なお話をありがとうございました!

■ 取材協力: 認定NPO法人 こどもステーション山口

工藤 智也
この記事を執筆した執筆者
工藤 智也

Ameba塾探し 執筆者

「Ameba塾探し」の編集兼ライター。子どものころは勉強が苦手で、好きな教科と嫌いな教科でテストの点数が極端に違ったタイプ。国語が好きで、本ばかり読んでいた学生時代。中学校で塾に通い、その時に初めて塾で勉強すると成績が伸びることを実感。苦手な数学の成績が上がったことは、勉強に対する考え方が変わった良いきっかけに。この経験を活かし、勉強することが苦手な人が、少しでも勉強を好きになり前向きな塾選びができるようなサイトを目指します。