「子どもがいうことを聞いてくれない」「子ども優先の生活で、自分の時間がまったくない…」など、毎日イライラ、モヤモヤしてストレスがたまっていませんか?
育児ストレスがたまり続けると、身体や心に悪影響を及ぼしてしまうことも。
ストレスは、原因を見つけて早期に解決することがなにより大切です。
この記事では、小児科医の鈴木 幹啓先生に監修いただき、育児ストレスの原因や症状、解消法をご紹介します。
育児ストレスに悩んでいる方は、自分にあったストレス解消法を見つけてくださいね。
育児ストレスの原因とは?小児科医・鈴木先生に聞いてみた
育児ストレスの解決策を見つけるために、まずは原因を知ることから始めましょう。
よくある育児ストレスの原因として、以下の項目が挙げられます。
これらの原因以外にはどのようなものがあるのか、小児科医の鈴木 幹啓先生に伺いました。
ここに挙げた例を参考にして、あなたの育児ストレスの原因を考えてみましょう。
育児ストレスを抱えた人が陥りやすい症状チェック! 【医師監修】
育児ストレスの原因がわかったら、次はどのような症状が現れやすいのかを見ていきましょう。
身体・精神・行動の3つの症状に分けて紹介するので、あてはまる症状がないかチェックしてみてください。
①頭痛や腹痛など身体に出るストレス症状
まず、身体に出るストレス症状の例として、以下のものが挙げられます。
「以前より眠れなくなった」「最近食欲がない」など、育児ストレスを感じる前と比較して、身体の不調がないかチェックしてみましょう。
②心や精神に出るストレス症状
次に、心や精神に出るストレス症状の例としては、以下のものが挙げられます。
少しイライラする程度なら特に問題ありませんが、ささいな出来事でもイライラや不安に襲われる場合は要注意です。
③夫(パートナー)への八つ当たりなど行動に出るストレス症状
最後に、行動に出るストレス症状の例には、以下のものが挙げられます。
行動面にストレス症状が出ると、夫(パートナー)や子どもに対して攻撃的になったり、過食などといった極端な行動を起こしたりと、周囲にも悪影響をもたらすことがあります。
育児ストレスの発散・解消法おすすめ6選
ここまでさまざまな育児ストレスの症状を紹介しましたが、このような症状が出ていたら、一体どのように対処すればよいのでしょうか?
ここからは、育児ストレスの発散・解消法を6つご紹介します。無理せず、できることから取り入れてみてくださいね。
①育児を頑張る自分自身を褒めてあげる
育児が思い通りにいかないとき、「自分は母親失格なのでは?」と自分を責め、落ち込むこともあるかもしれません。
どんなに頑張っても誰からも褒められない。そういったことも育児ストレスの原因になっているのです。
そんなときは、まずは自分自身で頑張りを褒めてあげましょう。
慣れない育児に奮闘するママは、とても頑張っています。
子どもが順調に成長しているのは、子どものお世話をしているママがいるからこそ。
どんなささいなことでもでもいいので、普段から自分を褒める習慣をつけましょう。
自分を褒める言葉を綴るために、日記を始めてみるのもおすすめですよ。
②友だちと会う・話す
ひとりで悩んでいると、どんどんマイナス思考に陥ってしまうことはありませんか?
マイナス思考になってしまったときは、友だちと会ったり、電話で話したりして、愚痴を吐き出してみてください。
ただ愚痴を聞いてもらうだけでもスッキリして、さらに友だちの経験から嬉しいアドバイスがもらえることもあるかもしれません。
友だち以外にも、夫(パートナー)や親、兄弟姉妹など、身近な人なら誰でも構いません。
ひとりですべて抱え込まずに、ストレスや不安などは誰かに聞いてもらいましょう。
③買い物や美容サロンなど外に出かける
育児中はどうしても子どもが最優先になり、美容サロンになかなか行けていないという人も多いのでは?
そんなときは、たとえば夫(パートナー)がお休みの日に子どもを預けて、買い物や美容サロンなどに出かけてみてはいかがでしょうか。
長時間子どもを預けることが難しくても、ほんの少し外の空気を吸うだけでリフレッシュができます。
たまには少し贅沢をして、おしゃれを楽しめば、気分が上がって前向きな気持ちになれますよ。
もし子どもを預ける人がいない場合は、託児所付きの美容サロンの利用も検討してみてください。
④ドライブに出かける
車の運転が好きな人なら、ドライブをするのもおすすめです。
子どもを夫(パートナー)や親に預けて、2〜3時間ドライブするだけでも気分転換になります。
もし預けるのが難しければ、子どもと一緒にドライブに出かけてみましょう。
外に出かければ、子どもも大人も開放感からスッキリした気分に。好きな歌を一緒に歌いながら楽しんでもよいですね。
また、きれいな景色を眺めたり、サービスエリアで美味しいものを食べたりと、近場でも気軽に小旅行気分を味わうことができます。
お気に入りの音楽をかけながらドライブして、イライラした気持ちは吹き飛ばしてしまいましょう!
⑤湯船にゆっくり浸かる
子どもと一緒にお風呂に入ると、慌ただしくて、なかなかゆっくりと入浴できないですよね。
たまには夫(パートナー)や家族に子どもを見てもらい、ひとりで湯船に浸かって自分の身体をいたわってあげましょう。
ゆったりと湯船に浸かれば、リラックス効果で副交感神経が高まり、睡眠の質の向上が期待できます。
お気に入りの入浴剤を入れて身体を温め、好きな音楽を流せば、ストレス解消にぴったりです。
⑥音楽・映画鑑賞をする
短時間でストレス解消できる方法として、お気に入りの音楽や映画を鑑賞することもおすすめです。
疲れているときに癒されたいなら、穏やかな音楽やハートフルな映画。
また、ストレスを発散させたいなら、アップテンポな音楽や、アクション映画はいかがでしょうか。
映画やドラマ、アニメなどが視聴可能な動画配信サービスを利用すれば、自宅にいながらいつでも好きな時間に楽しむことができますよ。
それでも限界を感じたら、専門医療機関へ相談を…
ここまで、育児ストレスの発散・解消法をご紹介しましたが、それでも限界を感じたら、以下のような専門機関へ相談しましょう。
自治体の福祉関係の部署に問い合わせると、育児相談窓口や、地域子育てセンターなどを紹介してもらえます。
インターネットではわからない地元の情報が得られることもあるので、ぜひ問い合わせてみてください。
もしワンオペで育児をしているなら、育児支援ヘルパーや、一時的に子どもを預かるサービスなどを利用して、自分ひとりの時間をつくってストレス解消しましょう。
「育児ストレスくらいで相談するのは恥ずかしい」と思われるかもしれません。
しかし、専門家に相談することで、自分ではわからなかったストレスの原因や、対処法が発見できることもあります。
ストレスの症状が酷くなる前に、専門機関へ相談してください。
まとめ
慣れない育児は、子どものペースに振り回されてばかり。育児ストレスはどんどんたまってしまう一方ですよね。
育児ストレスで悩んでいるなら、ひとりで頑張らずに、配偶者や親、専門家など、周りの人に頼ってみてください。
ママのストレスがたまっていると、子どもも不安になってしまいます。
この記事で紹介した育児ストレス解消法があなたのお役に立てれば幸いです。
■執筆協力:すずきこどもクリニック