「子どもにすぐにイライラしてしまう」「憂鬱な気分が1日中続く」などといった育児の悩み。
「もしかしたら自分は育児ノイローゼかも…」と心配になっていませんか?
慣れない育児は戸惑いの連続で、子育てに行き詰まってしまいがち。育児ノイローゼは特別なものではなく、誰でもなる可能性があります。
この記事では、育児への不安を少しでも解消するため、たけつな小児科クリニックの竹綱 庸仁院長に、育児ノイローゼになる原因や不安になりやすい人の特徴をお聞きしました。
具体的な対処法も紹介しますので、ぜひあなたにあった方法を見つけてくださいね。
育児ノイローゼとは?不安になる原因を小児科医・竹綱先生に聞いてみた
そもそも、育児ノイローゼの原因はなんなのでしょうか?
不安になる原因や、不安になりやすい人の特徴について、小児科医の竹綱 庸仁先生に伺ってみました。
育児が不安…頑張りやさんのママにおすすめの対処法を紹介
育児ノイローゼの原因がわかったら、次に気になるのは対処法ですよね。
ここからは、「育児に不安を感じているけど、どうしたらいいの?」と疑問を持つ、頑張りやさんのママに向けて、育児の不安を解消する対処法をご紹介します。
できることから、少しずつ取り入れてみてください。
完全母乳にこだわる?人工乳にもメリットがあります!
栄養や母体の回復などの面から、完全母乳にこだわりたいという人も多いでしょう。
自分に負担のない範囲であれば完全母乳はよいことですが、もし上手くいかずに悩んでいるなら、人工乳を取り入れてみてはいかがでしょうか。
人工乳の主なメリットは、以下の4つが挙げられます。
このなかで一番のメリットは、ママ以外でも授乳ができること。
人工乳を使えば、パパやおじいちゃん、おばあちゃんにも育児に参加してもらうことができ、ママが休む時間を確保することができます。
とはいうものの、「人工乳は栄養が足りないのでは?」と不安に感じる人もいるかもしれません。
人工乳の基本の成分と分量は、法律で「乳児用調製乳たる表示の許可基準」が定められており、栄養面ではまったく問題ないといえます。
赤ちゃんは人工乳だけでも十分育つので、安心してくださいね。
一方、人工乳のデメリットは、ミルク代がかかることと、ミルクをつくる手間がかかることが挙げられます。
このうち、ミルクをつくる手間については、液体タイプの人工乳を利用することで解決できます。
液体タイプなら哺乳瓶に注ぐだけで飲めるので、粉ミルクでつくるのが苦手な人でも簡単に授乳することが可能です。
もし母乳育児が上手くいっていないのなら、人工乳という選択肢も取り入れてみましょう。
育児中にリラックスできるおすすめの方法
育児によるストレスでイライラしてしまう人は、育児中にリラックスできる方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。
すぐに生活に取り入れられる方法を2つご紹介します。
リラックスできる音楽を聴こう
イライラした気持ちを落ち着かせるために、リラックスできる音楽を聴きましょう。
子どもと一緒に聴く場合、リラックスしたいならクラシックやオルゴールなどのゆったりとした音楽、子どもと一緒に楽しみたいなら童謡がおすすめです。
また、子どもが寝ているときや、1日の終わりに聴くなら、あなたのお気に入りの音楽を聴いて育児ストレスを解消しましょう。
癒されたいなら、穏やかな曲やヒーリングミュージック。ストレス発散したいなら、明るい曲やアップテンポな曲がぴったりです。
音楽を選ぶときに重要なのは、自分が聴いてリラックスできること。もしクラシックが苦手なら無理して聴くのではなく、自分の感性にあった音楽を選んでくださいね。
赤ちゃんと散歩や体操をして身体を動かそう
赤ちゃんと過ごしていると、身体を動かす機会が少なくなりがちですが、たまには赤ちゃんと一緒に身体を動かしてみましょう。
外出して赤ちゃんと一緒に散歩すれば、爽やかな空気で気分がリフレッシュされ、イライラもすっきり。
空や雲、道行く人など、外の世界は赤ちゃんにとっても新しい発見がたくさんあり、赤ちゃんとの会話が楽しめます。
また、昼間に日光を浴びることで昼夜の区別がつき、赤ちゃんの生活リズムがつきやすくなるメリットもあります。
もし室内で身体を動かすのであれば、赤ちゃんと一緒にできる体操や、ヨガがおすすめ。
ママはリフレッシュできるうえに、赤ちゃんは運動能力の発達を促すことができ、両方にメリットがあるのが嬉しいポイントです。
先輩ママがしていたストレス解消法を実践してみる
育児ストレスは誰しもが通る道。先輩ママは、どのようにして乗り越えたのでしょうか?
先輩ママがおこなっていたストレス解消法をご紹介しますので、できることから実践してみてくださいね。
パートナーにも家事や育児に参加してもらおう
もしひとりで家事や育児を抱え込んでいるのなら、パートナーにもできる範囲で参加してもらいましょう。
前述した人工乳なら男性でも授乳ができますし、オムツ替えや寝かしつけ、お風呂など、男性でもできることはたくさんあります。
仮にパートナーの仕事が忙しくて育児への参加が難しければ、食器洗いや、洗濯などの家事を分担するだけでも負担が減ります。
また、パートナーの家事への参加が難しい場合は、自分やパートナーの両親に協力をしてもらうのもひとつの手。子育て経験者である両親なら、あなたの気持ちを理解してもらいやすいでしょう。
育児ノイローゼを避けるためには、ひとりですべてやろうとしないで、周囲の人に協力してもらうことが大切です。
頑張る自分に、たまにはご褒美をあげよう
子どもが生まれるとすべてが子ども優先になってしまいますが、たまには頑張っている自分にご褒美をあげましょう!
子どもが寝たあとに大好きなスイーツを食べたり、欲しかった洋服を購入したりと、ちょっとした贅沢を味わえばストレス解消につながります。
ひとりでの外出が難しければ、ネットショッピングが便利。
また、パートナーが休みの日に子どもを預けて、ランチやショッピング、美容院などに出かけると気分転換にもなりますよ。
それでも育児の不安が解決できないときは、専門機関に相談しよう
ここまで、さまざまな対処法をご紹介しましたが、それでも育児に不安を感じる人は、専門機関に相談してみてください。
とくに、パートナーが協力的ではない場合や、周囲に頼る人がいない場合は、ひとりで頑張らずに第三者に頼りましょう。
専門家に相談することで、自分ではわからなかった問題点や対処法がわかり、不安が解消できることがあります。
育児への不安を相談できる専門機関(専門家)は、大きく分けて以下の3つです。
「心療内科などの病院にかかるのは、周囲の目が気になる」という人でも、小児科医や助産師、保育士なら相談しやすいのではないでしょうか。
また、お住まいの自治体の子育て相談窓口に問い合わせると、育児支援ヘルパーや、一時的な子どもの預かりなど、その地域で実施されている情報が得られます。
育児は思い通りにならないことも多く、育児への不安やストレスは誰にでもあるもの。
ひとりで完璧な育児を目指さず、この記事で紹介した対処法を参考に、解決の糸口を見つけてみてくださいね。