自己分析のやり方を就活アドバイザーが紹介!簡単な5つの方法とは?

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就職活動を成功させる鍵となるのが自己分析。

「自己分析が大切なのは知っているけど、やり方がよくわからない」 「そもそも自己分析にはなんの意味があるの?」

そんな疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、教え子を数多くの大手企業に導いた実績を持つ、就活アドバイザーの森山 たつをさんに監修いただき、自己分析が就活で必要な理由と簡単なやり方を紹介します。

さらに、深い自己分析をおこなうポイントについても解説しているので、ぜひ就活の際の参考にしてみてください!

  1. 自己分析の目的やメリットとは?どこまでやればいい?
    1. 自己分析の目的①就活の軸を明確にするため
    2. 自己分析の目的②マッチングミスを予防するため
    3. 自己分析の目的③採用担当者と適切なコミュニケーションを取るため
  2. 自己分析のやり方を紹介!簡単にできる5つの方法
    1. 自己分析の方法① 適性検査を受ける
    2. 自己分析の方法② 自分史で自分の強みや弱みを再認識する
    3. 自己分析の方法③ マインドマップに思考を整理する
    4. 自己分析の方法④ ジョハリの窓で自分と他人の認識のズレを確認する
    5. 自己分析の方法⑤ ライフラインチャートで過去の出来事や気持ちを可視化する
  3. 自己分析を就活で活用!自己PRや志望動機に落とし込むコツ
  4. 自己分析をする際に気を付けておきたい注意点
    1. 自己分析の注意点①短所をマイナスに捉えないこと
    2. 自己分析の注意点②凡庸ワードは掘り下げて言い換えること
  5. 自己分析のおすすめの本3選
    1. さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0
    2. あなたが「一番輝く」仕事を見つける 最強の自己分析
    3. 受かる! 自己分析シート
  6. まとめ

自己分析の目的やメリットとは?どこまでやればいい?

就職活動をしていると「自己分析が大事」と聞きますよね。

自己分析とは、言葉の通り「自己を分析すること」です。
では、どうして自己を分析することがこれほど重要視されているのでしょうか。
理由は大まかに三つに分けられます。

・就活の軸を明確にするため
・マッチングミスを予防するため
・採用担当者と適切なコミュニケーションを取るため

です。

自己分析の目的①就活の軸を明確にするため

人生がうまくいく流れのイラスト画像

 就職活動をするにあたり、まずは業界や業種などの大まかな軸を決める必要があります。

この社会には会社が大量にあります。応募するためにはそれなりの時間や費用も掛かるでしょう。
そんななか、軸が決まらないまま手当たり次第に会社を受けてしまえば、自分にとっても採用担当者にとっても無駄が増えてしまいます。そこで、本当に自分が求めているものは何か、改めて自己を分析しなおす必要があるのです。

自己分析をすることによって真に自分が受けたい企業を知ることができます。一般的に自分が得意とすることや好んでいるものは、他の方も得意であったり好んでいるということが多いです。

得意なことや好きなことの本当の原因がどこにあるかを深堀りすることで、他の応募者と差別化することができます。他の応募者と差別化することができれば、多くの応募者とは別の企業を受けることが可能になり、必然的に競争率が下がります。 

さらに、入社後にも役に立ちます。
自分にしかできない得意なことは、重宝されることが多いです。得意を仕事にすると、仕事がうまくいき、上司や同僚から評価され、お客様にも喜ばれるため、自信がつきます。
人生全体が楽しくなるのです。

自分にあった企業を選択するためにも、自己分析は必要だといえるでしょう。

自己分析の目的②マッチングミスを予防するため

選社軸が決まったら、会社選びに入ります。
自己分析は、会社選びの際にも役に立ちます。

自己分析をしっかりおこなうことで、自分とは合わない会社に入社してしまう「マッチングミス」を防げるでしょう。

会社にはその会社ごとの独自の文化があります。
「この業務が得意だから」「この商品やサービスが好きだから」という思いで入社したとしても、いざ入社後に「想定していた雰囲気と異なる」と後悔してしまえば、自分にとっても会社にとっても不都合となります。

このようなことを避けるためにも、しっかりと自己分析をおこないましょう。
そして、どのような雰囲気だと自然体でいられるか、どのような文化があるとモチベーションが湧くか、 明確に しておきましょう。

自己分析の目的③採用担当者と適切なコミュニケーションを取るため

選考が進んでくると、直接採用担当者と話す機会も増えます。

ただ、人は意外にも、自分で自分を言葉に表すのが苦手なもの。
しかし、就活においては、自分がどんな価値観や強みをもっているのか、企業に知ってもらわなくてはなりません。
なぜなら企業は、「自分の会社でこんな活躍をしてくれそうだ」と、具体的にイメージできる人物でないと次回の採用へと進められないからです。

面接はコミュニケーションの場です。どれだけ自己を深堀したとしても、それが相手に伝わらなければ意味がありません。
自分がどんな価値観を大切にしているのか、強みは何で、それを同業務に活かすことができるのか、具体的で説得力のある説明をできるようにしましょう。

自己分析により自分の価値観や強みをしっかりと把握することで、自分が伝えたい意見に一貫性が出て、こちらからはより伝えやすく、面接官にとってはより伝わりやすくなります。

自己分析のやり方を紹介!簡単にできる5つの方法

ひとくちに自己分析といっても、やり方はさまざま。

ここからは、簡単に取り組める自己分析の方法を5つ紹介します。

自己分析の方法① 適性検査を受ける

手軽にできる自己分析として、適性検査を受けることが挙げられます。

質問に答えるだけで、自分の特性を診断してくれます。

なかには、分析結果から向いている仕事の種類をアドバイスしてくれるサービスも。

自己分析に初めて取り組む人や、自分で深く分析できるか不安という人は、適性検査を受けてみるとよいでしょう。

以下では、おすすめの適性検査をご紹介します。

ストレングスファインダーは、後述の書籍から受けることができます。
「ストレングス」は「強み」、「ファインダー」は「見つける」の意味の通り、自身の強みを見つけるための診断です。

「活発性」「戦略性」などの34種類の資質について、自身が持つ資質を順番に知ることができます。自分の強みを明確にすることで、向いている仕事の種類など新たな発見があるでしょう。

また、たとえば長所をアピールする際に客観性をもって採用担当者に伝えることが可能になります。

16Personalitiesは、個人の特性を16のタイプに分ける診断です。

心理学者のカールユングの類型論がもととなっており、正確性の高い診断といえます。

外向性と内向性、具体性と抽象性などを示したアルファベットを4つ用いて、「INFP」などのように表現します。

たとえば結果とともに適職をインターネットで検索すれば、自分に適した職業が検索結果に出てきます。

客観的に向いている職業を診断してくれるため、自己認識とのすり合わせもできます。

16Personalitiesはこちら

エニアグラム診断は、個人の思考や特性を9つに分ける診断です。

「エニア」はギリシャ語で「9」、グラムは「図」の意味合いを持ちます。

タイプ1、タイプ2、などの結果が割り当てられ、主に個人のアイデンティティを知ることができます。

エニアグラムでは個人の価値観が明確にされるため、職業に求めるものや、キャリアのゴールを設定する助けになります。

エニアグラム診断はこちら

BIG5-BASICは、個人の持つ特性を5つに分類した診断です。

「外向性」「調和性」などの、自身の特性傾向を導き出すことができます。

こちらの自己分析もストレングスファインダーと同様、 長所に説得力を持たせて採用担当者にアピールしやすくなります。

BIG5-BASICはこちら

自己分析の方法② 自分史で自分の強みや弱みを再認識する

今までの人生のなかで起こった出来事を書き出していく方法が自分史。

時代ごとに印象的だった出来事を書き出していきます。

自分史の書き方の表画像

学校行事や受験、部活、大学のサークル、アルバイトなど、どんなことでもOK。

書き出せたら、ひとつの出来事に対して「なぜ楽しかったのか」「どうして頑張れたのか」など、「なぜ?どうして?」と繰り返し自問自答し、答えを書きとめておきましょう。

この「深掘り」については、のちほど詳しく解説しますね。

大切なのは、楽しかったことや成功したことだけではなく、挫折したこと・失敗したことについても理由を考えていくこと。

なぜなら、一見ネガティブな出来事から、自分の大切な価値観が見つかることがあるからです。

自己分析の方法③ マインドマップに思考を整理する

思考整理の方法として注目され、ビジネスの世界でも使われるマインドマップ。

マインドマップのやり方はとても簡単です。

まずは紙の中心に、「自分」や「自分とは」といった自己分析の大きなテーマを書きます。

そして、そこから放射線状に、「好きなこと」「これからやりたいこと」「頑張ってきたこと」などと項目を広げ、その項目から思いついたキーワードをさらにつないで書き込んでいきます

マインドマップの書き方のイラスト画像

ポイントは、連想されることを文章ではなくキーワードで書くこと。

「もう思いつかない!」ところまでどんどん書くことで、深い自己分析につながります。

書き終わったら、自分にとって大切だと思うキーワードをピックアップしましょう。

それが、自分の強みであり大切な価値観なのです。

マインドマップは、いろいろな考えを整理したい人、文章で考えるのが苦手な人におすすめ。

アプリでマインドマップを作成できるサービスもあるので、すきま時間に自己分析をおこないたい人はチェックしてみましょう。

自己分析の方法④ ジョハリの窓で自分と他人の認識のズレを確認する

ジョハリの窓は、「自分が知っている自分」と「他人が知っている自分」のズレを明らかにする分析法です。

「開放の窓」「盲点の窓」「秘密の窓」「未知の窓」という4つの窓に、自分の特徴を当てはめて考えていきます。

ジョハリの窓が4つのイラストで分かれている画像

まずは、「責任感が強い」「社交的」など、人の性格や特徴を表すキーワードを一覧にしておきます。

このとき、なるべくポジティブな表現のものを選んでおきましょう。

そして、自分で自分に当てはまると思う特徴をピックアップします。

次に、周りの人に、自分に当てはまると思うものを挙げてもらいましょう。

最後に、自分も他人も指摘した特徴は「開放の窓」、他人だけが書いたものは「盲点の窓」、自分だけが選んだものは「秘密の窓」、他人も自分も選ばなかったものは「未知の窓」へ分類します。

ジョハリの窓は、他人の目を利用して自分を分析することがポイント。自分では知らなかった長所に気づけるかもしれません。

協力してくれた人と結果を話し合うと、より分析を深めることができるでしょう。

自己分析の方法⑤ ライフラインチャートで過去の出来事や気持ちを可視化する

出来事とそのときの気持ちを点数化して、グラフで表すライフラインチャート。

横軸が時間軸、縦軸が満足度を示すグラフを作成します。

まずは横軸に、自分にとって印象的だったこれまでの出来事を書き出しましょう。

次に、書き出した出来事に対して満足度を点数化し、縦軸に点を打ちます。

ライフラインチャートの書き方のイラスト画像

あくまで「今自分がどう思うか」で点数化するのがポイント。

点を打ち終わったら、それぞれの点を結んでグラフを完成させましょう。

そして、グラフが上がっているところは「どうして満足度が高いのか」、下がっているところは「どうして気持ちが下がっていたのか」と、理由を考えます

ライフラインチャートは、どういうことで充実感が得られ、反対に満足度が下がってしまうのか、一目で把握できるようになる自己分析法といえるでしょう。

自己分析を就活で活用!自己PRや志望動機に落とし込むコツ

自己分析の結果、自分が大切にしている価値観が見つかり、しっかりと言葉にできたら、自己PRや志望動機に落とし込んでいきましょう。

ポイントは、自分の強みや価値観と合致する、応募先の企業の特徴は何かを考えること。

企業は「どうしてうちの会社なのか?」「この会社で何をしたいのか?」を見ています。

そのため、自分の強みや価値観と、企業独自の特徴をからめて伝えることで、「御社じゃないとだめなのです!」という志望動機や、「自分は御社で活躍できます!」というPRになるのです。

たとえば、「一人ひとりにじっくり向き合うことが好き」という価値観を持っている場合。

志望する企業の営業スタイルが、「お客様一人ひとりとじっくり向き合って、最適なプランを提案する」なら、自分の強みが活かせることを示せるでしょう。

自己分析をする際に気を付けておきたい注意点

自己分析をおこなうときに、注意しておきたいポイントがふたつあります。

より多くの価値観や強みを見つけるため、さらに、効果的な自己PRや志望動機につなげるために、しっかりと押さえておきましょう。

自己分析の注意点①短所をマイナスに捉えないこと

自己分析の結果、自分の長所だけでなく、短所や苦手なことが浮かび上がってくることも。

しかし、短所を「ダメなこと・できないこと」とマイナスに捉えず、プラスに転換してみましょう

たとえば、「融通がきかない」という短所が見えてきたとき。

これを「ひとつのことをやり遂げる力」にいい換えてみましょう。

そうすることで、短所を自分の可能性を狭めてしまう要素ではなく、むしろ就活の可能性を広げる武器にすることができます。

長所短所を面接で話しているイラスト画像

自己分析の注意点②凡庸ワードは掘り下げて言い換えること

自分の人生を振り返り、価値観や強みを知ることができたら、それをあなた独自の言葉で伝える必要があります。

なぜなら、ありきたりな言葉では、ほかの就活生も強みとしてPRしてくる可能性があるから。

たとえば、「社交的な人間だ」という強みが見つかったなら、「初めて会う人とでも仲間になれ、協力関係が築ける」といい換えてみましょう。

「自分はこんな活躍ができます!」と企業にイメージさせるような、具体的な言葉を選ぶことが大切です。

自己分析のおすすめの本3選

「自分のやり方で自己分析ができているのか不安」という人に、おすすめの本を3つ紹介します。

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0

自己分析ツール「ストレングス・ファインダー」について解説した本書。

「ストレングス・ファインダー」は、“弱みより強みに注目する方が才能を発揮できる”という考え方に基づく、全世界で2000万人以上が利用したといわれるツールです。

この本は、「ストレングス・ファインダー2.0」をWebサイトで実践できるアクセスコード付き。

質問に答えていくことで、自分の「上位5つの資質」、つまり強みを発見できます。

▶本はこちら

あなたが「一番輝く」仕事を見つける 最強の自己分析

4000人の面接に関わってきた著者が、強みをいかす自己分析を解説。

2009年の刊行以来長く愛されてきた『あなたの天職がわかる最強の自己分析』を、就職活動をとりまく現在の状況を踏まえて改訂した一冊です。

企業側が何を求めているのかを知り尽くした著者が、強みをいかして仕事で活躍するための自己分析を指南。

解説を読むだけではなく、自己分析を実践できるワークが付いています。

企業側の視点を知りつつ自己分析をしたい、という人におすすめです。


▶本はこちら

受かる! 自己分析シート

「自己分析」のみならず、「他己分析」や「企業研究」まで実践的に取り組める本書。

解答例や解説を読みながら、41のワークシートを使えば、深い自己分析がおこなえるでしょう。

本書に取り組めば、自己分析の結果をエントリーシートや、面接の回答に落とし込むことが可能。

自己分析のやり方がいまいちわからない、じっくりと自己分析に取り組みたい、という人におすすめの一冊です。


▶本はこちら

まとめ

この記事では、自己分析のメリットや簡単なやり方、深掘りの方法、注意点を紹介しました。

深い自己分析は、後悔しない就活のために必須といっても過言ではないでしょう。

ぜひ、自分に合った方法を見つけ、楽しく自己分析をおこなってみてください!