知的好奇心を刺激!クリエイティブスタジオが開発した子ども向けアプリ「タッチカード」の魅力

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映像制作や、アニメ・アプリなどのオリジナルコンテンツ事業をおこなっているKOO-KIが、「Mr.shape(ミスターシェイプ)」というキャラクターをもとに、タッチして遊びながら学べる子ども向けアプリ「タッチカード」を開発しました。

シンプルで仕掛け満載の「タッチカード」は、文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品、グッドデザイン賞などを受賞。子どもたちの知的好奇心を刺激する要素が詰まっているアプリです。

「タッチカード」のリリース後は、料理愛好家の平野レミさん監修の食育アプリ「タッチフード」や、仕事体験を楽しめる「ワークワーク」もリリース。現在ではシリーズ累計135万以上ダウンロードされています。

今回は、「タッチカード」の企画・演出・イラストを担当している
KOO-KIの白川東一さんに、アプリに込めたこだわりや、クリエイティブの工夫やポイントなどについてお伺いしました。

※お写真はKOO-KIさんよりご提供いただきました

  1. 子ども向けのものづくりをしたいという想いからアプリを開発!
  2. シリーズ累計ダウンロード数約135万!たくさんの声が届いて第二弾、第三弾も!
  3. 隠し要素を大事に、クリエイティブへのこだわりも
  4. 長く続けるための秘訣、そして新たな仕掛けとは?

子ども向けのものづくりをしたいという想いからアプリを開発!

KOO-KI①

―まず、「タッチカード」というアプリを開発された経緯やきっかけを教えてください。

白川東一さん(以下、白川):
「タッチカード」を開発してから今年で10年経つのですが、ちょうどiPadやタブレットなどが世の中に出始めた頃でした。

当時タブレットって、イケてるサラリーマンが持っているガジェットという感じだったのですが、家に持って帰ると子どもの食い付きがすごく良かったんです。

ちょうどその頃、⼦ども向けのものづくりを開始している時期でした

それまで、KOO-KIではアプリをつくったことは無かったのですが、iPadやタブレットにすごくポテンシャルを感じたので、⼦ども向けアプリにトライしてみようと思ったんです。  


―「タッチカード」に出てくる「Mr.shape(ミスターシェイプ)」というアニメーションは、アプリをつくりはじめる前からあったのでしょうか?

白川:そうですね。自分の子どもが生まれたタイミングで子ども向けのものづくりをしたいと思い、先にアニメーションをつくっていました。

でも、アニメーションだけだと広がりをつくるのが難しいと思ったので、このタイミングでアプリをつくって活用できないかなと考えました。


―「タッチカード」は音が出るところが面白いと思ったのですが、アプリをつくるときに工夫されたところやこだわりを教えていただけますか?

白川:こだわりはいくつもあるのですが、そのなかでも音は特に重要なのですごく意識をしてつくっています

もともとは映像制作を生業としているので、アプリにもその特徴を活かしたいと考えていました。  

むしろ、映像の強み、例えば⾳の出るタイミング、キャラクターの動きをアプリに活かせるのでは?と思っていたので、そこを強みにしてつくっていきましたね。

今でもそうですが、KOO-KIはエンターテインメントを大事にしたものづくりをしているので、「タッチカード」が知育アプリと言われると、どうなんだろう…?と正直考えてしまうことはあります。

でも、知育の側面は必ず入れようと考えていたので、楽しい上に「学べるアプリですよ」という知育の部分を付加価値にして厚みを出そうと思いました。  

シリーズ累計ダウンロード数約135万!たくさんの声が届いて第二弾、第三弾も!

KOO-KI②

―「タッチカード」の仕組みはどこから思いついたのでしょうか?

白川:アプリだと非常にやりやすいと思ったので、目の前でカードを矢継ぎ早に見せていく「フラッシュカード」をもとにつくろうと考えました。

1つのカードが弾けて次のカードが入ってくるというような動きにしているんですけど、その感覚が気持ち良いと、何度も遊びたくなるだろうなと思ったんです。

だから名前にも“カード”というワードを入れて、「タッチカード」にしました。


―現在「タッチカード」はどれくらいの方が使っていますか?リリース後、どんな反応がありましたか?

白川:ダウンロード数でいうと、シリーズで135万くらいです。

僕たちがターゲットとしているのは未就学児ですが、小学校低学年のお子さんたちも結構遊んでくれていて、わりと幅広い年代の方に楽しんでもらえているかなと思っています。

繰り返し遊びたくなるというところを意識してつくったので、遊ぶたびに発見があるようにいろいろな隠し要素を入れています。その部分を子どもたちに気に入ってもらえていたらうれしいですね。

あと、「タッチカード」をリリースした後、遊んでくれた人たちからいろいろな声がたくさん届いたんです。

そして第二弾として、遊びながら職業を体験できる「ワークワーク」というアプリをつくりました。

続いて第三弾の「タッチフード」は、料理研究科の平野レミさんとコラボしてつくった、“食育”と“知育”を融合させた子ども向けアプリなんです。

こちらは、食育に関することを広めるために「タッチカード」のようなアプリをつくってほしいと声を掛けていただいたことがきっかけでつくりました。

本当に「タッチカード」をつくってよかったなと感じています。

隠し要素を大事に、クリエイティブへのこだわりも


―「タッチカード」は子ども向けのアプリですが、親子ではどのような楽しみ方がありますか?

白川:「タッチカード」では、隠し要素を大事にしています。例えば、アプリを触っていて何かが不意に現れたとき、子どもの心理として他人に言いたくなるのではないかと思っていて。

もともとはコミュニケーションのツールにしたかったので、近くに親がいれば「こんなのが出てきたよ!」とか「こんな音が鳴ったよ!」といった会話が生まれるのではないかと。

それはアニメーションをつくっていたときから「見えていたものがこんなふうになった」とか、「こんな見方をすると違うものになった」とか、そこで発見や驚きがあると1人で完結しないものになると思っていたんです。

映像もアプリもコミュニケーションが生まれるということを意識して、つくるときのポイントにしています。


―クリエイティブ面でのこだわりはありますか?

白川:興味を引くポイントをどこに持ってくるかという部分を意識しながら、クリエイティブに落とし込んでいきました。

例えば、「リンゴ」について教えるときに、ただ「これはリンゴです」と言うだけではなく、「リンゴを触ったときに何かが起こる」というような仕掛けをつくれたらと思ったんです。

そうすることで、「リンゴは赤いんだ」だけでなく「もしかしたら中に虫がいるかもしれない」とか、子どもたちがそのことを楽しく知るきっかけに繋がるのではないかと。

子どもたちは、興味を失ってしまうと二度と振り返ってくれない世代なので、素直で忖度がないんですよね。だから、興味が湧かないと覚えてもらえないし続けてもらえないなと思ったんです。

知育的な側面も重要ではあるのですが、先ほどお伝えしたように、僕たちはエンターテインメントの部分を大事にしたいので、とにかく楽しく使えるものにしようと、クリエイティブにこだわりました


―イラストもすごくかわいいですが、どなたが描かれたんですか?

白川:僕が描いています。自分たちがちゃんと関わっているという実感を持ってものづくりをしていきたいと思っているので、出来るだけ手を動かして作ることを心がけていますね。

長く続けるための秘訣、そして新たな仕掛けとは?

KOO-KI③

インタビューはオンラインにて実施いたしました。

―福岡でイベントも開催されていましたよね。

白川:はい。現在、大丸 福岡天神店の地下にあるキッズフロアをプロデュースしていて、そのなかで子どもたちに興味を持ってもらえるような体験やイベントも開催しました。

実際にアプリをつかっていただいている方から「いつも遊んでいます」とお声がけいただけたのはうれしかったですね。


―これからも新しいアプリの開発や、新たな仕掛けを考えているのでしょうか?

白川:考えています。それはアプリに限らずという話になってくるのですが、僕たちのクリエイティブがどこまで通用するのかを考えていくために、違うジャンルにもチャレンジしていきたいです。

とはいえ、僕のベースは映像やアニメーションだと思っているので、そこを軸に考えながら、自分たちらしいものづくりができるといいなと思っています。

「タッチカード」に関しては、もう少しタッチポイントを増やしていきたいと考えています。

タッチポイントを増やすことは、長く続けるためのコンテンツに育てるための1つのポイントかなと思っているので、そこは大事にしていきたいですね。


―最後に「タッチカード」のように、長くものづくりを続ける秘訣を教えていただけますか?

白川:僕たちも今に至るまで色々なことがありました。でも、しぶとくやっていくことでしか達成できないこともあるので、自分たちの自信やプライドを持ってやり続けています。

長く続けるためには、単純にへこたれないことですね(笑)。 結局ゴールを設定しても、満⾜したゴールはこないんですね。でも⻑くやっていくと、やったことでしか達成できないこともたくさんでてきます

そういう意味で言うと1つ目標にしたいことがあって、「世代を超えたい」と思っています。

アプリで遊んでいた子どもたちが親になり、自分の子どもたちにまた同じアプリを薦めるという流れが生まれたら、こんなに最高なことはないですね。


■「タッチカード」10周年記念「シールブック」
現在「タッチカード」ではリリースから10周年を記念して、新機能『シールブック』が追加されました。遊ぶ楽しみに加えて、集める楽しみも加わり、子どもたちが達成感を得られるようなアプリへと進化しています。興味をもった方は、ぜひアプリで遊んでみてくださいね!

シールブック


■関連リンク:
<ミスターシェイプのアプリ>
「タッチカード」App Store
「タッチカード」Google Play
「ワークワーク」App Store
「ワークワーク」 Google Play

<ミセスレミーのアプリ>
「タッチフード」App Store
「タッチフード」 Google Play

坂本 菜緒
この記事を執筆した執筆者
坂本 菜緒

テラコヤプラス by Ameba 執筆者

ピアノ、体操、フィギュアスケートなどの習い事を掛け持ちしつつ、小学3年生から進学塾に通う。高校受験で山手学院高等学校に進学。その後、大学受験で東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻に入学。同校の大学院美術研究科を修了し、美術と工芸の専修免許状を所持。2012年から東京都公立小学校にて勤務。2018年5月に株式会社サイバーエージェントグループ会社である株式会社CyberOwlへ中途入社。2021年3月から「テラコヤプラス by Ameba」にてエディターとして従事し、保護者の方やお子様にとって、目的にあった最適な習い事に出会える記事作りを目指しています。