日本舞踊は、古くからの歴史を持つ日本の伝統文化のひとつです。
踊りは歌舞伎の技法を基本としているので、日本舞踊の習いごとと聞くと、興味はあっても費用や格式が高そうで、つい自分とは無縁の世界だと感じてしまう人もいるのではないでしょうか。
そこで、多くの人が日本舞踊をより身近に感じられるように、幼児や小学生を対象とした日本舞踊教室を開いているのが「日舞っ子教室」です。
教室では気軽に子どもたちが、日本舞踊を学ぶことができます。
今回は日本舞踊藤間流師範であり「日舞っこ教室」で指導をおこなっている藤間翔央(ふじましょうおう)さんに同教室や日本舞踊の魅力についてお話をうかがいました。
日本舞踊に興味がある方、子どもに礼儀作法や自立心が身につく習いごとをさせたいと考えている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
「日舞っ子教室」藤間流師範の藤間さんにインタビュー
ーまずはじめに、日本舞踊とはどういうものなのか教えてください。
藤間 翔央さん(以下、藤間):日本舞踊と聞くと、多くの人が芸者さんや舞妓さんのような、お座敷で踊っているイメージをするのではないでしょうか。
そういった「お座敷舞」や「地唄舞(じうたまい)」も日本舞踊のうちですが、そもそも日本舞踊は、400年ほど前に歌舞伎から生まれた「歌舞伎舞踊」が始まりなんです。
ですのでたとえば、古典的名作として有名な「鷺娘(さぎむすめ)」や、テレビでもよく見る赤と白の毛を振り回している「連獅子(れんじし)」といったさまざまな歌舞伎の演目も、日本舞踊に含まれます。
また、日本舞踊には歌舞伎と同じでストーリーや役柄があり、お姫様や子守をする娘がいたり、男性役なら武士や物売り…と、さまざまな役を踊り分けています。
「ときにしなやかに」「ときに力強く」普段の自分とは違う自分を演じるのも日本舞踊の面白さで、子どもから大人まで楽しんで踊っている人が多いですね。
ー「日舞っ子教室」に通うことで日本舞踊の技術以外に学べることはありますか?
藤間:お稽古はマンツーマンなので、踊るときの手の動きや首の角度といった細かい部分までじっくり見て習得する必要があります。
細かい部分まで練習を続けていると、子どもが集中力とともに「見て学ぶ力」を身につけることができますね。
昨今では、人から見て学べる環境というものが少なくなっているように感じますが、「見て学ぶ力」は学校での勉強や社会で仕事をするうえでも必要とされるスキルだと思います。
日本舞踊のお稽古を積んでいる人は、人の動きを見て自分のものにする力が自然と身についているように感じますね。
また、お稽古中は、保護者の方には控え室でお待ちいただくようお願いしています。
子どもが自分ひとりで浴衣や着物を着たり、お稽古に集中できるようにするための環境づくりをすることで、子どもの自立心の育成につながると考えているんです。
そのほかにも、稽古場では玄関での靴の脱ぎ方や、畳の部屋での正座をしてのご挨拶、扉の開け閉めの仕方、浴衣や着物の着方なども教えています。
大人になっても役に立つ行儀や礼儀作法を、子どものうちから習慣的に身につけることができるのも、日本舞踊を習うよさではないでしょうか。
ー続いては、子どもが日本舞踊を楽しく学ぶために心がけている点を教えてください。
藤間:一番心がけているのは、一人ひとりに合わせた言葉かけをすることです。
「1、2、3、4、はい、次!」とテンポよく進めるほうが楽しいと感じる子どもから、「ここの右足はこうで、左足はこうで…」と納得がいくまでじっくり進めたい子どもまで、性格はさまざまだからです。
また、子どもの性格だけではなく、お稽古当日の様子や集中力なども見ながら、毎回内容や進め方を調整するようにしています。
さらに、小さい子どもの場合は、最初に馴染みのある「ひーらいた、ひーらいた」や「ちょうちょ」を一緒になって歌いながら踊るなど、日本舞踊に親しみやすくなる工夫をしています。
ー保護者の方が自宅で子どもと一緒になってできるようなことはありますか?
藤間: 普段、保護者の方はお稽古の様子をご覧になれないので、「プチ発表会」の場を設けるようにしています。
「今日はお母さん・お父さんに見てもらうから、ここまで頑張ろうか」とお稽古を進めて、最後に保護者の方をお客様に見立てて、子どもが踊りを披露する場です。
子どもが保護者の前で踊る機会をつくることによって、「今日はここがうまくできたね」などお家でも親子で日本舞踊について話すきっかけが増えるとうれしいです。
保護者の方が、お家でも子どもと楽しく日本舞踊について会話することで、子どものやりがいにもつながると思っています。
ー日本舞踊は、どんな子どもに向いているといったことはありますでしょうか?
藤間:まずは体験していただき、楽しいと感じることができれば、どんな子どもにも向いているのではないでしょうか。
「日舞っこ教室」では、2歳から中学生まで幅広い年齢の生徒が習いに来ているんですよ。
性格も、体を動かすのが好きな生徒もいれば、自分でじっくり物事を進めたい生徒もいたりとさまざまです。
女性が男役を踊るかっこよさも、男性が女役を踊る美しさも、両方あるのが日本舞踊の魅力なので男女問わず体験してみてほしいですね。
ー日本舞踊は敷居が高いというイメージをもっている方もいると思いますが、軽い興味からでも「日舞っ子教室」をのぞいみても大丈夫でしょうか?
藤間:はい、まったく問題ありません。
実際に、「もともと日本舞踊を知っていた」「周りで誰か日本舞踊をやっていた」なんて生徒はほとんどいません。
始めたときは「日本舞踊は全然わからなくて…」という生徒たちばかりです。
気軽に日本舞踊の体験に来ていただき、楽しいと思えれば続けてもらえたらと思います。
ー「日舞っ子教室」の魅力をたくさん知ることができました。本日はありがとうございました!
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子どもを「日舞っ子教室」に通わせている保護者にインタビュー
続いて、お子さんを「日舞っ子教室」に通わせている保護者の方へのインタビューをご紹介します。
小学3年生の子どもが「日舞っ子教室」に通っている保護者の声
ー「日舞っ子教室」に通わせようと思ったきっかけはなんですか?
保護者Aさん:もともと、サッカーや野球といったスポーツのように、なんでもいいから学校以外の場所で子どもになにか経験を踏ませたいと思っていました。
そこで本人に、何に興味があるかを聞いてみたところ「日本舞踊がいい」と言われたことがきっかけです。
「日舞っ子教室」は、インターネットで検索して、一番近い教室だったので選びました。
私自身、着物には親しみをもっていましたが、日本舞踊のような踊りにはまったく縁がなくて、初めて知る世界でした。
ー教室に通われて、お子さんに変化を感じていますか?
保護者Aさん:普段の生活ではまだそこまで変化は感じませんが、人前で話すようなかしこまった場ではちゃんとご挨拶ができるようになりました。
また、浴衣を自分で着れるようになり、今後、帯も上手に結べるようになるのが楽しみです。
ー近年ではリズムダンスなどが中学校で必修化されたりしていると思いますが、あえて日本舞踊を習わせることの価値はどんなところにあると思いますか?
保護者Aさん:日本舞踊では、細かい礼儀作法や体幹の使い方など、子どもにとっては難しい部分もあると思います。
しかし、プロの先生から直接指導してもらうことにより、着実に学んだことが身についているのが魅力だと感じています。
ー美しい所作が身につくのも日本舞踊の魅力なんですね。本日はありがとうございました。
3歳から子どもが「日舞っ子教室」に通っている保護者の声
ー「日舞っ子教室」に通わせようと思ったきっかけを教えてください。
保護者Bさん:子どもの幼稚園入園時期に私が仕事復帰することになり、毎週水曜の午前保育の日だけ祖母に子どもを見てほしいとお願いしていました。
その際に、午後を祖母と一緒に過ごすだけではなく、なにか子どもに身につくような習いごとをさせるのがいいのではないかと思ったのがきっかけです。
習いごとを探していたところ「日舞っ子教室」を知り、私自身も小さいころに日本舞踊を習っていたので、自分の子どもにも通わせてみることにしました。
いまは、子どもを日本舞踊を通わせて3年ほど経ちます。
ーお子さんに変化を感じていますか?
保護者Bさん:挨拶が上手になったと思います。
日ごろの生活における所作の美しさまではまだなかなか見ることはできませんが、人と会ったときの挨拶のお辞儀など、かなり成長が見られるようになりました。
ー日本舞踊を習わせることの価値は、どんなところにあると思いますか?
保護者Bさん:子どもに日本舞踊を習わせる理由は、本人が楽しんで好きでやっているっていうのが第一です。
ただ、これからグローバル化が進むなかで、子どもが大きくなったときに、自分の国の文化を知っているのはきっと強みになると思っています。
お稽古のときに着る浴衣や着物などの「衣服の文化」や「踊りの演目」について教わることもあるようですので、そういったことを学ぶ機会にもとても価値があると思っています。
ー日本の伝統文化を学べることは将来きっと強みになりますね。本日はありがとうございました。
「日舞っ子教室」のお稽古の様子はAmeba塾探しのYouTubeでチェック!
幼児や小学生のうちから日本舞踊を習える「日舞っ子教室」の詳細やお稽古の様子はAmeba塾探しの公式YouTubeで公開中です。
子どもに日本舞踊を体験させてみたいと思う方や、礼儀や行儀作法が身につく習いごとに興味がある方はぜひチェックしてくださいね。
「日舞っ子教室」の料金や場所はこちら
「日舞っ子教室」は、日本舞踊藤間流師範の藤間翔央(ふじましょうおう)さんが指導をおこなっている日本舞踊教室です。
稽古は、月に3回(予約制)、子どもの年齢に合わせて30分前後の指導をおこなっています。
■取材協力:日舞っ子教室