「大阪府立少年自然の家」の野外教育で子どもの成長を応援!学校では得られない学びを提供

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近年、スマートフォンやパソコンの利用が増えたことにより、野外で自然に触れる遊びをあまり経験したことのない子どもが増えてきています。

家にいることが多いために、コミュニケーションがあまり上手でない子どももいることでしょう。

友達と虫取りをしたり、木登りをして遊んだり…自然とふれあいながらたくさんの友達とこういう経験をすることで、のびのびとした子どもに成長できるものです。

今回は、大自然のなかにある公共施設「大阪府立少年自然の家」について、担当者の坂下さんにインタビュー。

「大阪府立少年自然の家」の魅力をたっぷりと語っていただきました!

  1. 甲子園7個分の広さ!大自然に囲まれた大規模施設
  2. 登山からツリーイングまで豊富なプログラムを用意
  3. 家族と離れ他人と過ごすことで急成長!親への感謝も実感
  4. コミュニケーションを通して学校とは違う学びを得られる
  5. 失敗を恐れずいろいろなことに挑戦できる場所

甲子園7個分の広さ!大自然に囲まれた大規模施設

自然で遊んでいる子どもの画像

ー「大阪府立少年自然の家」はどのようなことを目的とした施設なのでしょうか。

坂下さん(以下、坂下):昭和60年に設立された大阪府公立の野外体験の教育施設です。

青少年が自然のなかでのびのびと遊びを体験したり、集団活動のなかでコミュニケーション能力を育んだりといったことを目的として設立されました。

基本的には林間学校など学校の長期宿泊体験、子ども会のキャンプなどを目的としていて、学校など教育団体の利用が多いです。

ただ、昨今のキャンプブームなどにより利用目的も多様化していて、家族での利用のほか、最近ではコスプレイヤー方たちの撮影場所としても多く利用されていますね。

ー学校教育のみならず、多岐にわたって利用されているのですね!

坂下:そうですね。少子化ということもあり学校の母数自体が減っていて、学校の利用が年々少なくなってきていることから、多様な利用を推奨しています。

先ほど言った利用目的のほかに、ドローンの練習場所や企業の新入社員研修、外国の学校団体でも利用していただいていますね。

外国の学校と日本の学校が交流できる場所としても利用いただけるよう、国際交流団体や旅行会社に提案しています。

ー「大阪府立少年自然の家」の強みとは、どういったところにあるのでしょうか。

大阪府立少年自然の家の画像

坂下:ほかの施設に比べ、大規模な施設であることですね。 施設は甲子園7個分の広さを有しており、宿泊棟には最大400人ほど泊まることが可能です。

大阪市内から車で1時間半ほどで行けるアクセスのよさも魅力のひとつだと思います。

森や山で遊んだり虫取りを楽しんだり、都会ではなかなか体験できないことが大阪市内から近い場所でできるというのは自慢です。

また、利用料金もリーズナブルにしています。大阪府にお住まいの方であれば大人1泊1,070円、他府県からご利用される方でも大人1泊1,390円なので、気軽に利用していただけると思いますね。

大阪府立少年自然の家_料金表のイラスト画像

登山からツリーイングまで豊富なプログラムを用意

ーさまざまなプログラムが楽しめるようですが、たとえばどのようなものがあるのでしょうか。

坂下:一番人気のプランだと、施設内での登山やハイキングですね。

施設内で、安全に、本格的な自然体験ができるということで、団体やご家族に好評いただいています。

施設内ではほかにも、焚き火やキャンプファイヤーなどができます。

ーイチオシのプログラムがあればお聞かせください。

ツリーイングをしている子どもたちの画像

坂下:イチオシのプログラムはツリーイングですね。

ツリーイングとは、ロープや特殊なギアを使って安全に木登りをするもの。

高さが10~20mある木に登り、自分が木や鳥の視点になって森を見られる人気のプログラムです。

関西でも数ヵ所でしか楽しめないレアなプログラムなので、ぜひ体験していただきたいですね。

ーほかにも各種さまざまなイベントが開催されているようですが、どのようなものがあるのでしょうか。

子どもたちが絵本を読んでいるところの画像

坂下:「大阪府立少年自然の家」は、場所の提供者というだけでなく、イベントの主催者という役割も担っています。

大人向けの「おとなのえんそくシリーズ」や、幼児向けの「親子 de しぜんのようちえん」など、楽しいイベントをたくさんおこなってきました。

なかでも今とても人気のイベントが、読書活動推進事業の「絵本でいただきます」。これは絵本の世界に飛び込み、主人公になりきって作品と同じ体験ができるイベントです。

小さい子どもたちも、今までただ見ていただけの絵本のできごとをリアルな世界として楽しめます。

子どもたちが「ぐりとぐら」のカステラを作っている画像

家族と離れ他人と過ごすことで急成長!親への感謝も実感

滝を登っている子どもたちの画像

ー「大阪府立少年自然の家」には、子どもが成長できるイベントがたくさんあるようですね。

坂下:そうですね。小さい子どもだけでなく、小学生向けのイベントももちろんあります。

数十年続く「こどもワイルドキャンプ」と呼ばれる大阪府主催のイベントがあるのですが、こちらにも力を入れています。

これは、6泊7日で子どもだけが参加しキャンプをするというもの。子どもたちで協力してツリーハウスをつくり、そこで暮らすという内容です。

ドラム缶風呂に入ったり、野外炊飯をしたりして7日間を見ず知らずの子どもたちと過ごします。 

ーそれはとてもいい経験になりそうですね!子どもたちはそういった経験を経て、どのようなことを学んでいくのでしょうか。

坂下:家族から離れて7日間を過ごすので、なかには途中でホームシックになってしまう子や、仲間たちとケンカをしてしまう子もいます。

ただ、同年代の仲間たちと一緒にさまざまな体験を重ねることで、子どもたちは大きく成長していきます。

子どもたちにとっては今まで当然のように家族にしてもらっていた食事づくりや家事などの生活を、すべて自分たちだけでしなければならないですよね。

また、この経験をすることで、今まで自分がどれだけ家族に助けられていたか、愛されていたかを自覚できるようになります

そして家族の方々も、今までどれだけ子どもに支えられていたかということを実感するようです。

ーお互いの大事さを改めて実感できるということですね。

坂下:そうですね。このキャンプでは20~24名ほどの子どもが参加するのですが、基本的には5、6名くらいのグループに分け、大学生や若手の社会人などボランティアの方々と一緒に生活します。

少人数でファミリーのような集団を形成し、それぞれが責任を持ちながら生活します。

ボランティアの皆さんも、一緒に笑って、一緒に泣いて。
子どもたちの成長をサポートしてくれます。

同世代の仲間たちに、先生とはまた違う、お兄さん・お姉さんのような大人が加わることで、たくさんのことを学び、体験できるようになります。

「大阪府立少年自然の家」は、大阪府貝塚市にあります。難波駅や天王寺駅から1時間以内で行けるアクセスのよさも魅力のひとつ。

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コミュニケーションを通して学校とは違う学びを得られる

ボランティアスタッフたちの画像

ーキャンプ内で子どもたちとボランティアの方々はどうコミュニケーションをとっているのでしょうか。

坂下:最近では、コミュニケーションのなかでフィードバックをされる機会というのが少ないのではないかと思っています。

相手を怒らせてしまったり、嫌な気持ちにさせてしまったりしても、「何が原因なのか、次からはどうすべきなのか」というフィードバックをもらえる機会はなかなかないですよね。

1クラスに生徒が30人以上いる「学校」という場所であれば、なおさら一人ひとりに細かく目を向けるのが難しいと思います。

6泊7日のキャンプのなかでは、密にグループのコミュニケーションをとらなければなりません。

トラブルが起きた発端からその改善策までを、リーダーであるボランティアの方たちが導いてあげられるのがこういった野外教育のよいところだと思いますね。

社会教育に分類される野外教育ですが、学校では教育できない部分をサポートしていきたいと考えています。

ーボランティアスタッフの方々はどのくらいいるのでしょうか。

坂下:現在は22名くらい所属いただいています。学校教員を目指している方、保育士を目指している方や、子どもが好きな方、キャンプが好きな方などたくさんの方にご協力いただいています。

ボランティアの方には、年に数回、キャンプのなかで研修を実施。子どもたちにどうすればスムーズに学んでもらえるか、大きく成長してもらえるにはどうしたらいいかを導く研修をおこなったうえでキャンプをしています。

みなさん、優しいけれどちゃんと怒ってくれる、しっかりと指導ができる方々ですね。

ー「施設が使いやすかった」や「スタッフの方の対応が丁寧だった」など喜びの声を見かけましたが、快適に楽しく利用してもらうために気を付けていることはありますか?

坂下:子どもたちにもっとも近いのはボランティアの方々。

ボランティアの方々に楽しんでいただけるということは、利用者の方々も楽しく参加してくださっているということだと思います。

子どもや家族の方々に楽しんでいただくのはもちろんのこと、ボランティアの方々が楽しめているか、というところも大事にしています。

ー 「大阪府立少年自然の家」を運営していくうえで、今後の展望などがありましたらお聞かせください。

坂下:子どものときにキャンプやイベントに参加して施設を好きになり、その子どもたちが大人になったとき、今度は自分が楽しいことを提供する側として施設に関わってくれたら嬉しいですね。

「大阪府立少年自然の家」で体験したことを活かし、教師やボランティアスタッフとして 「大阪府立少年自然の家」に携わりたい、そういう方たちがこの先増えていくことを願っています。

失敗を恐れずいろいろなことに挑戦できる場所

キャンプをしている子どもたちの画像

ー最後に、「大阪府立少年自然の家」を利用したいと考えている保護者の方に向けてメッセージをお願いします。

坂下:失敗をすることはタブーとされている世の中ですが、私たちが提供するキャンプをはじめとするイベントでは、いくら失敗したっていいと思っています。

なぜ失敗したかを考えながら、さまざまなことに挑戦できるのが「大阪府立少年自然の家」

失敗をして大きく成長してほしい、タフな子になってほしい、そういう思いがある方は、ぜひお子さんを預けてみてください。

その分、大自然のなかで思いきり楽しませてお返しをさせていただきます!

また、大阪は遠い…という皆様。お近くにも自然の家などの野外体験施設がたくさんあります!

各施設ともさまざまな体験ができるイベントを開催していますので、ぜひ一度ホームページなどを見ていただければと思います。

<体験の風をおこそう運動推進委員会>
https://taikennokaze.jp/search

ー本日はお時間をいただきありがとうございました!

■取材協力:大阪府立少年自然の家

坂本 菜緒
この記事を執筆した執筆者
坂本 菜緒

テラコヤプラス by Ameba 執筆者

ピアノ、体操、フィギュアスケートなどの習い事を掛け持ちしつつ、小学3年生から進学塾に通う。高校受験で山手学院高等学校に進学。その後、大学受験で東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻に入学。同校の大学院美術研究科を修了し、美術と工芸の専修免許状を所持。2012年から東京都公立小学校にて勤務。2018年5月に株式会社サイバーエージェントグループ会社である株式会社CyberOwlへ中途入社。2021年3月から「テラコヤプラス by Ameba」にてエディターとして従事し、保護者の方やお子様にとって、目的にあった最適な習い事に出会える記事作りを目指しています。