スマートフォンやタブレットが普及しさまざまなものがデジタル化されている近年。しかし、いまだに多くの人が通学・通勤など空き時間に参考書や問題集などの本を使って勉強をしています。
ただ、参考書などの本の場合は分厚くて重く、持ち運びに不便といった悩みがあります。
もし学習に使う参考書などをひとつにまとめて身軽に持ち運ぶことができたら、場所を選ばずに時間をうまく使った効率のいい学習が可能になるかもしれません。
そんな悩みを解消できるような、最新技術を取り入れた高機能デジタルドリルプラットフォーム「ノウン」を開発したのがNTTアドバンステクノロジ株式会社です。
今回は、AIロボティクス事業本部の遠藤 公誉さんに「ノウン」についてお話を伺いました。
ただ、参考書などの本の場合は分厚くて重く、持ち運びに不便といった悩みがあります。
もし学習に使う参考書などをひとつにまとめて身軽に持ち運ぶことができたら、場所を選ばずに時間をうまく使った効率のいい学習が可能になるかもしれません。
そんな悩みを解消できるような、最新技術を取り入れた高機能デジタルドリルプラットフォーム「ノウン」を開発したのがNTTアドバンステクノロジ株式会社です。
今回は、AIロボティクス事業本部の遠藤 公誉さんに「ノウン」についてお話を伺いました。
デジタルとアナログを融合させた学習ドリル
―本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、高機能デジタルドリルプラットフォーム「ノウン」とはどのようなものでしょうか?
遠藤 公誉さん(以下、遠藤):ノウンとは学習ドリルなどの教材をスマートフォンやタブレットにダウンロードすることで学習ができるノウンアプリと、ノウンアプリと連携してコンテンツ管理機能や学習管理機能を提供するノウンクラウドからなる、デジタルドリルを核としたデジタルドリルプラットフォームです。
ノウンアプリで学習をおこなうと学習したデータがノウンクラウドに送信されます。それにより、学校の先生や企業研修の管理者が、ノウンクラウドの学習管理機能を利用して進捗状況や解答内容を確認することができる仕組みです。
遠藤 公誉さん(以下、遠藤):ノウンとは学習ドリルなどの教材をスマートフォンやタブレットにダウンロードすることで学習ができるノウンアプリと、ノウンアプリと連携してコンテンツ管理機能や学習管理機能を提供するノウンクラウドからなる、デジタルドリルを核としたデジタルドリルプラットフォームです。
ノウンアプリで学習をおこなうと学習したデータがノウンクラウドに送信されます。それにより、学校の先生や企業研修の管理者が、ノウンクラウドの学習管理機能を利用して進捗状況や解答内容を確認することができる仕組みです。
―ノウンを開発することになった背景を教えてください。
遠藤:2015年に新規ビジネスとしてノウンの企画が始まり、2017年にサービスを開始しました。NTTアドバンステクノロジはICTの会社であり、クラウドシステムの構築や運用、Webアプリやスマホアプリの開発に強みを持っています。そこで、これらの強みを活かした新規ビジネスで教育市場に参入しようとノウンの企画がスタートしました。
2015年当時はスマートフォンだけではなく、徐々にタブレットが普及し始めていた時期であったことにも注目しました。スマートフォンやタブレットであれば、リッチなユーザーインターフェースやユーザーエクスペリエンスを提供することができ、ユーザーが楽しく学習できるであろうと思い、ノウンの開発に至りました。
遠藤:2015年に新規ビジネスとしてノウンの企画が始まり、2017年にサービスを開始しました。NTTアドバンステクノロジはICTの会社であり、クラウドシステムの構築や運用、Webアプリやスマホアプリの開発に強みを持っています。そこで、これらの強みを活かした新規ビジネスで教育市場に参入しようとノウンの企画がスタートしました。
2015年当時はスマートフォンだけではなく、徐々にタブレットが普及し始めていた時期であったことにも注目しました。スマートフォンやタブレットであれば、リッチなユーザーインターフェースやユーザーエクスペリエンスを提供することができ、ユーザーが楽しく学習できるであろうと思い、ノウンの開発に至りました。
―アナログとデジタルの融合という点に着目したきっかけはあるのでしょうか?
遠藤:ノウンの企画段階で書籍のメリットに「問題を解くときに本に書き込みができる」「チェックするために蛍光ペンでアンダーラインを引ける」といった意見がありました。
そこで、書籍の問題集を解いているようなアナログ要素を入れながら、尚且つ、デジタルの特長も入れた、スマートフォンやタブレットで効率的に学習できるデジタルドリルというコンセプトにたどり着きました。
遠藤:ノウンの企画段階で書籍のメリットに「問題を解くときに本に書き込みができる」「チェックするために蛍光ペンでアンダーラインを引ける」といった意見がありました。
そこで、書籍の問題集を解いているようなアナログ要素を入れながら、尚且つ、デジタルの特長も入れた、スマートフォンやタブレットで効率的に学習できるデジタルドリルというコンセプトにたどり着きました。
アプリとクラウドの使い分けによって利用の幅を広げる
―ノウンを使用することで、具体的にどういったことができるのでしょうか?
遠藤:ノウンは大きくわけて個人での利用と、学校や塾、企業などでの利用というふたつの使い方があります。
ひとつめは、学校の教科や資格試験の問題集などの本を購入し、付録としてついているデジタルドリルをノウンアプリにダウンロードし、個人で学習するという使い方です。
2020年12月1日にはノウンのコンテンツの販売サイト「ノウンストア」をオープンしました。これにより書籍の付録だけでなく、スマートフォンやタブレットからデジタルドリルを直接購入することができ、学習したいと思い立ったときに、いつでもどこでも手軽に学習を始めることができるようになりました。
ふたつめは、学校や塾、企業などでのノウンクラウドの学習管理機能の利用です。学校や塾などで、授業や宿題といった生徒の学習状況を確認したり、企業の研修などで進捗状況を管理することができます。
遠藤:ノウンは大きくわけて個人での利用と、学校や塾、企業などでの利用というふたつの使い方があります。
ひとつめは、学校の教科や資格試験の問題集などの本を購入し、付録としてついているデジタルドリルをノウンアプリにダウンロードし、個人で学習するという使い方です。
2020年12月1日にはノウンのコンテンツの販売サイト「ノウンストア」をオープンしました。これにより書籍の付録だけでなく、スマートフォンやタブレットからデジタルドリルを直接購入することができ、学習したいと思い立ったときに、いつでもどこでも手軽に学習を始めることができるようになりました。
ふたつめは、学校や塾、企業などでのノウンクラウドの学習管理機能の利用です。学校や塾などで、授業や宿題といった生徒の学習状況を確認したり、企業の研修などで進捗状況を管理することができます。
画像:ノウンストア
―ノウンアプリとノウンクラウドの仕組みはどのようになっているのでしょうか?
遠藤:ノウンアプリで問題に解答したり、また書き込みをおこなうと、それらのデータがノウンクラウドに送信されます。ノウンクラウドでは送信された学習データや書き込みデータを見ることができるため、学校の先生や企業研修の管理者が生徒の学習状況や研修の進捗状況をチェックすることができます。
また、ノウンクラウドで先生がコメントや採点をすると、生徒のノウンアプリにフィードバックされるという機能もあります。
遠藤:ノウンアプリで問題に解答したり、また書き込みをおこなうと、それらのデータがノウンクラウドに送信されます。ノウンクラウドでは送信された学習データや書き込みデータを見ることができるため、学校の先生や企業研修の管理者が生徒の学習状況や研修の進捗状況をチェックすることができます。
また、ノウンクラウドで先生がコメントや採点をすると、生徒のノウンアプリにフィードバックされるという機能もあります。
―ほかのデジタル教材と比較して、ノウンの強みはどういった部分になるのでしょうか?
遠藤:ノウンには、ノウンを使って学習する「ユーザー」とノウンにコンテンツを提供する「コンテンツホルダー」の2種類の利用者がいます。
コンテンツホルダーはユーザーに提供したいコンテンツがあれば、ノウンに載せることで簡単にユーザーにそのコンテンツを提供することが可能です。手間をかけたアプリの開発やストアへの申請、さらにシステムの運用もおこなう必要はありません。
コンテンツを用意し、ノウンに載せるだけで、費用も安く短期間で簡単にデジタルドリルとして提供することができます。
さらにノウンは教材の良さを引き出すために、ノウンアプリの機能アップを常に図っています。
直接ドリルに書き込みができることや、日本人英語音声認識エンジンを使用した英語スピーキング学習機能、間違えた問題や自信のない問題を繰り返し学習できる機能など、ドリルアプリとしてさまざまな機能を持っていることも強みですね。
遠藤:ノウンには、ノウンを使って学習する「ユーザー」とノウンにコンテンツを提供する「コンテンツホルダー」の2種類の利用者がいます。
コンテンツホルダーはユーザーに提供したいコンテンツがあれば、ノウンに載せることで簡単にユーザーにそのコンテンツを提供することが可能です。手間をかけたアプリの開発やストアへの申請、さらにシステムの運用もおこなう必要はありません。
コンテンツを用意し、ノウンに載せるだけで、費用も安く短期間で簡単にデジタルドリルとして提供することができます。
さらにノウンは教材の良さを引き出すために、ノウンアプリの機能アップを常に図っています。
直接ドリルに書き込みができることや、日本人英語音声認識エンジンを使用した英語スピーキング学習機能、間違えた問題や自信のない問題を繰り返し学習できる機能など、ドリルアプリとしてさまざまな機能を持っていることも強みですね。
NTT研究所の技術を活用した英語スピーキング学習機能
―英語のスピーキング学習機能について具体的に教えてください。
遠藤:NTTの研究所は優れた音声認識技術を持っており、ノウンの英語スピーキング学習機能では、NTT研究所が開発した日本人英語に特化した音声認識技術を使用しています。
日本人英語音声認識とは、日本全国の老若男女が話す英語の音声データを集め、音声認識エンジンに学習させたものです。そのため、日本人特有の発音で話した英語でも高精度で認識することができます。
英語のスピーキング学習をおこなう人の多くは、中学生や高校生、英語の初心者など英語の発音がまだうまくできない人です。
これまでは英語のネイティブスピーカー用の音声認識エンジンを使用していることが多く、英語の発音がうまくない人の音声だと正しく認識されないため、学習のモチベーションが下がってしまうという問題がありました。
しかし、ノウンが使用している日本人英語音声認識では英語の発音が苦手な人の話す英語でも精度が高く認識できるため、スムーズに学習でき、学習のモチベーションも高く維持することができます。
遠藤:NTTの研究所は優れた音声認識技術を持っており、ノウンの英語スピーキング学習機能では、NTT研究所が開発した日本人英語に特化した音声認識技術を使用しています。
日本人英語音声認識とは、日本全国の老若男女が話す英語の音声データを集め、音声認識エンジンに学習させたものです。そのため、日本人特有の発音で話した英語でも高精度で認識することができます。
英語のスピーキング学習をおこなう人の多くは、中学生や高校生、英語の初心者など英語の発音がまだうまくできない人です。
これまでは英語のネイティブスピーカー用の音声認識エンジンを使用していることが多く、英語の発音がうまくない人の音声だと正しく認識されないため、学習のモチベーションが下がってしまうという問題がありました。
しかし、ノウンが使用している日本人英語音声認識では英語の発音が苦手な人の話す英語でも精度が高く認識できるため、スムーズに学習でき、学習のモチベーションも高く維持することができます。
―音声認識は、どのような人に使ってもらいたいでしょうか?
遠藤:ノウンの使用している日本人英語音声認識は、英語の「発音の練習」には向いていません。しかし、英語を話すハードルを下げて、中高生や英語初心者の人に「英語によるコミュニケーション能力を高めるツール」として利用していただきたいと考えています。
遠藤:ノウンの使用している日本人英語音声認識は、英語の「発音の練習」には向いていません。しかし、英語を話すハードルを下げて、中高生や英語初心者の人に「英語によるコミュニケーション能力を高めるツール」として利用していただきたいと考えています。
画像:ノウンアプリの英語スピーキング学習機能による学習中の画面
大人から子ども向けまで幅広いノウンの可能性
―ノウンで利用できるコンテンツについて、今後の展開はどのように考えているのでしょうか?
遠藤:今後はノウンで利用できる教材のラインナップや種類を増やしていきたいと考えています。
当初は、大学受験対策や社会人の資格試験対策といった高校生から大人をターゲットとしていましたが、今後は小中学生向けの教材にもターゲットを広げていきたいと考えています。
ノウンをリリースしてから、さまざまな出版社から「こういったコンテンツはノウンに載せられますか」という問い合わせが多く届いています。
問い合わせをいただいたことで、ノウンの新しい使用法に気づかされ、すでにさまざまな構想や企画があがっています。
そのなかのひとつであるノウンストアでは、書籍になっていないオリジナルコンテンツの販売も可能になりました。
また、ノウンには特定のユーザーだけに利用を制限したり、使用できる期間を設定する機能もあり、学習ドリルだけでなく資料の配布やオンラインマニュアルとしてご利用いただいている例もあります。今後もユーザーやコンテンツホルダーのニーズにあったサービスを提供していきます。
遠藤:今後はノウンで利用できる教材のラインナップや種類を増やしていきたいと考えています。
当初は、大学受験対策や社会人の資格試験対策といった高校生から大人をターゲットとしていましたが、今後は小中学生向けの教材にもターゲットを広げていきたいと考えています。
ノウンをリリースしてから、さまざまな出版社から「こういったコンテンツはノウンに載せられますか」という問い合わせが多く届いています。
問い合わせをいただいたことで、ノウンの新しい使用法に気づかされ、すでにさまざまな構想や企画があがっています。
そのなかのひとつであるノウンストアでは、書籍になっていないオリジナルコンテンツの販売も可能になりました。
また、ノウンには特定のユーザーだけに利用を制限したり、使用できる期間を設定する機能もあり、学習ドリルだけでなく資料の配布やオンラインマニュアルとしてご利用いただいている例もあります。今後もユーザーやコンテンツホルダーのニーズにあったサービスを提供していきます。
―小中学生向けの教材は、具体的にはどのようなものになるのでしょうか?
遠藤:コロナ禍でオンライン授業が広がり、GIGAスクール構想が前倒しになったことで小中学生にひとり一台のパソコンやタブレットが配布される時代になりました。
そのため、学校でも利用しやすいコンテンツを増やし、デザインなども学校向けのものを考えています。
たとえば小学生向けの教材ではイラストを多く入れることや、音声や音楽を鳴らしたいという要望が届いているので、それらのニーズを実現できるよう現在検討を進めています。
遠藤:コロナ禍でオンライン授業が広がり、GIGAスクール構想が前倒しになったことで小中学生にひとり一台のパソコンやタブレットが配布される時代になりました。
そのため、学校でも利用しやすいコンテンツを増やし、デザインなども学校向けのものを考えています。
たとえば小学生向けの教材ではイラストを多く入れることや、音声や音楽を鳴らしたいという要望が届いているので、それらのニーズを実現できるよう現在検討を進めています。
―最後に、読者へのメッセージがあればお願いします。
遠藤:ノウンがどのように利用されているか調べてみると、通勤・通学時間に利用している人が多いということがわかりました。ノウンには「いつでもどこでもスマートフォンやタブレットを使って、さまざまな機能で楽しく効率よく勉強できるようにしたい」という思いがあります。
ぜひ資格取得や受験勉強、日ごろの勉強など自分の能力を高めるためのツールとしてノウンを活用していただけるとうれしいです。
ー本日はお時間をいただきありがとうございました!
■取材協力:NTTアドバンステクノロジ株式会社
■関連リンク:デジタルドリルアプリ「ノウン」
遠藤:ノウンがどのように利用されているか調べてみると、通勤・通学時間に利用している人が多いということがわかりました。ノウンには「いつでもどこでもスマートフォンやタブレットを使って、さまざまな機能で楽しく効率よく勉強できるようにしたい」という思いがあります。
ぜひ資格取得や受験勉強、日ごろの勉強など自分の能力を高めるためのツールとしてノウンを活用していただけるとうれしいです。
ー本日はお時間をいただきありがとうございました!
■取材協力:NTTアドバンステクノロジ株式会社
■関連リンク:デジタルドリルアプリ「ノウン」