中高一貫校に通うお子さんのなかには、学校の授業スピードについていけなくなったり、大学受験を考え始めたりと、塾通いを検討する方もいるでしょう。
そこで選択肢の一つに挙がるのが英語塾です。
本記事では、英語を中心に指導する英語塾に通うメリットやデメリットを解説します。
英語塾の選び方や中高一貫生におすすめの英語塾も紹介するので、英語の勉強に力を入れたいと考えている中高一貫生の方は、ぜひ参考にしてください。
英語塾の特徴
英語塾はその名のとおり、英語の教育に特化した塾です。
一般的な塾では指導する教科のひとつに英語が含まれていますが、英語塾で指導する教科は英語に限定されています。
指導内容は学校教育で指導される内容に準じていることが多く、「読む」「書く」といった技能を中心に、語彙や文法を丁寧に指導します。
ただし、近年の学校でのカリキュラムは「読む」「書く」以外に「聞く」「話す」の技能にも力を入れ始めているので、英語塾でも「聞く」「話す」の技能に対応した指導をおこなっているところもあります。
学校の定期テスト対策や、高校や大学への受験対策を中心にしているところが多いのも英語塾の特徴です。
中高一貫校生が英語塾に通うメリット・デメリット
中高一貫校では、公立校とは異なる独自のカリキュラムで英語教育を実施している場合が多いです。英語塾で指導を受けるのが適切か悩んでいる方もいるでしょう。
そこで、中高一貫校生が英語塾に通うメリット・デメリットを、それぞれ解説します。
中高一貫校生が英語塾に通うメリット
まずは、中高一貫校生が英語塾に通うメリットを確認しておきましょう。
それぞれのメリットについて、以下で詳しく説明します。
4技能の習得につながる
英語塾では、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を習得することができます。
従来の学校のカリキュラムでは「読む」「書く」が重視されていましたが、2020年から導入され始めた新学習指導要領では、「聞く」「話す」力も重視されるようになりました。
英語を学べる場所としては英語塾以外に英会話教室もありますが、英会話教室では「聞く」「話す」に関するインプット・アウトプットが中心です。
英語で必要な「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能をまんべんなく習得できるのは、英語塾のメリットといえるでしょう。
大学受験対策になる
中高一貫校に通っているお子さんは、多くの場合高校受験をしません。
大学付属の中高一貫校でない場合、中学受験の次の受験が大学受験ということになるので、大学受験は英語が含まれる初めての受験ということになります。
英語塾で大学受験の対策をおこなっておけば、初めての英語受験に対する不安も少なくなるでしょう。英語は共通テストや各大学の二次試験でも重視される科目なので、英語で高得点を取れるかどうかは合否に大きく影響します。
形式に慣れるという点や、英語力を伸ばすという点において、英語塾で大学受験対策をおこなうことのメリットは大きいでしょう。
英語学習へのモチベーションが上がる
中高一貫校に通っている方のなかには、英語に対して苦手意識を抱いていたり、思うように成績があがらず悩んでいたりする方もいるでしょう。
勉強に対して前向きになれるかどうかは学習環境も重要な要素ですが、学校の指導方法があわなかったり、英語教師との相性が悪かったりすると、勉強へのモチベーションもなかなか上がりません。
英語塾に通って学校とは異なる指導を受けることで、英語に対する苦手意識が減りモチベーションが上がることが期待できます。
プロ講師の指導を受けられる
英語塾には、ネイティブの講師や教員資格を持つ講師など、さまざまな講師がいます。
とくにリスニングは、自然な発音の英語にいかに触れられるかが上達のカギを握るので、ネイティブの講師から指導を受けられる環境は貴重です。
また、先ほども触れたように講師の教え方や講師との相性によって、これまで苦手だった英語を好きになれる可能性もあります。相性のよい講師やご自身のレベルにあった講師に出会える可能性があるのは、英語塾に通う大きなメリットのひとつといえるでしょう。
中高一貫校生が英語塾に通うデメリット
中高一貫生が英語塾に通うことには多くのメリットがある一方で、以下のようなデメリットも考えられます。
試験対策が中心である
英語塾では「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を鍛えられるといっても、指導内容は試験対策に重きを置いているところが多いです。
学校の定期テストや大学受験では、まだまだ「話す」技能に関する出題は少ないため、4技能のなかでも「話す」に関する指導の割合は低めです。
スピーキング能力を高めたい方は、英語塾よりも英会話スクールのように会話メインのところを選ぶとよいでしょう。
ほかの塾に通うと負担が大きくなる
英語塾は英語学習に特化しているため、ほかの教科の対策をしたい場合は通常の学習塾に通う必要があります。
その場合、複数の塾を掛け持ちすることになるので、学校の部活動や課外活動がある場合はスケジュール的に負担になる可能性も考えられます。
また、複数の塾に通うことは費用面でも負担が大きくなることが予想されます。通常の学習塾でも英語の授業を受けることはできますし、複数の教科を受講することで2教科目以降は割引を受けられるような塾もあります。
子どもの部活動・課外活動の状況や、塾代として毎月かけられる予算などを踏まえて、英語塾に通わせるべきかどうかを判断しましょう。
中高一貫校生が通う英語塾の選び方
複数の英語塾のなかから実際に通うところを決める場合、それぞれの塾を比較するポイントを把握しておかなければなりません。
中高一貫生が通う英語塾を選ぶ際には、以下に挙げるようなポイントで比較検討しましょう。
それぞれのポイントについて解説します。
目的│試験対策・受験対策など
まずは、英語塾に通う目的を明確にすることが大切です。
塾ごとにカリキュラムや強みは異なるので、それらと自分の目的が合致する塾を選びましょう。
学校の定期テストの点数を上げることを目的としているのであれば、自分の通っている学校のカリキュラムに準じた指導をおこなってくれる塾を選ぶのがおすすめです。
受験に向けて英語力を鍛えることを目的としているのであれば、学校内容とはとくに関係なく、英語力の向上を目的としてカリキュラムを組んでいるところを選びましょう。
その場合、自分の英語力にあったレベルのコースを選ぶことも重要です。
授業形態│集団授業・個別指導など
英語塾にも、集団授業・個別指導・オンライン授業などさまざまな授業形態があります。それぞれの形態で特徴が異なるので、自分にあっていると思う授業形態の塾を選びましょう。
たとえば、集団授業では同じぐらいの英語力の生徒と一緒に授業を受けることになるので、「ほかの子には負けない」という気持ちが強いモチベーションにつながりやすいです。
また、個別指導ではマンツーマン、もしくはそれに準ずる形で授業が受けられるので、気になるところやわからないところがある場合もすぐに質問ができます。
スピーキングの授業の場合、ほかの生徒の前だと恥ずかしくて話せない方もいるかもしれませんが、個別指導の環境であれば話しやすいでしょう。
オンライン授業は、自宅にいながら塾に通っているような環境で授業を受けられます。また、あらかじめ撮影しておいた授業を視聴するオンデマンド形式であれば、自分の好きなタイミングで授業が受けられます。
費用│予算にあっているか
通塾には、授業料や教材費などの費用がかかります。また、長期休暇時の講習に通う場合は、別途費用が必要なケースが多いです。
あらかじめ予算を設定しておき、その費用の範囲内で通える塾を選びましょう。
受験前は対策授業や特別授業などが増えることも、考慮しておく必要があります。
実績│成績アップや志望校合格の実績があるか
英語塾によって、定期テストの点数アップや志望校合格などの実績は異なります。
成績アップや受験合格などの目的を達成できる塾であるのかどうか、実績を参考に判断しましょう。
志望校合格などの実績は、公式サイトや塾前に貼り出している貼り紙、資料請求でもらえる資料などで確認できます。
体験授業を受ける場合は、授業後の面談で確認するのもおすすめです。
立地やアクセス│自宅や学校から通いやすいか
塾に通うための負担やストレスは、なるべく抑えたいところ。自宅や学校から近く、通いやすい塾を選ぶのがよいでしょう。
自宅や学校から遠い塾だと、勉強に使える時間が少なくなりますし、通塾で体力を削られてしまう場合もあります。塾に通ってはいるものの、疲れて授業中はほとんど眠っているようなことがあった場合、通塾の意味はありません。
効率よく学習を進めるために、自宅や学校から通いやすい位置にある塾を選びましょう。
中高一貫校生におすすめの英語塾5選
ここからは、中高一貫生におすすめの英語塾を特徴や強みとともに紹介します。
CBTイングリッシュ
CBTイングリッシュは、英検®S-CBTに専門特化した個別指導塾です。
入塾から3か月という期限で英検®S-CBTに合格することを目的としており、カリキュラムもそのためにカスタマイズされたものになっています。
英検®S-CBTに即したデジタル教材を豊富に備えており、教材による十分な勉強と模擬試験・演習を通じて、実際の英検の形式に慣れることが可能です。
授業内容は英検®S-CBTに特化したものになっていますが、授業を通じて英語の基礎的な力を鍛えることができるでしょう。
英検アカデミ
英検アカデミは、千葉県の名門英語専門塾です。
1クラス約8名までという中人数制を採用しているので、よい意味でほかの生徒とのライバル意識が生まれやすく、切磋琢磨しやすい環境です。
中3で高2程度の実力をつけることが可能な独自の解説教材を用いているので、公立よりも授業の進度が早い中高一貫校の生徒にもピッタリでしょう。
部活や病気などで授業を休んだ場合には、YouTube動画で欠席分の授業を受講可能。落ち着いたタイミングで授業内容を確認できるので、学習の遅れを気にせず学べて安心です。
トリプレット・イングリッシュ・スクール
トリプレット・イングリッシュ・スクールは、関東・関西を中心に教室を展開している英語専門塾です。
無学年方式による個別指導体制で、生徒の英語力や理解度に沿ってカリキュラムを組むので、公立校とは進度が異なる中高一貫校の生徒でも心配ありません。
家庭学習用の宿題を出さないのも大きな特徴で、授業中に英語学習をすべてやりきってしまいます。
入塾時には6~8日間の長期間無料お試しレッスンを受けられるので、塾のシステムが子どもにあっているかどうか、じっくり見極めたうえで通塾を検討可能なのは大きなメリットです。
英検&多読の本格英語塾 ローカス
英検&多読の本格英語塾 ローカスは、「多読多聴」×「個別指導」で英語脳と表現力を育成する英語塾です。
「テストスコア」と「将来使える英語」の両立を目指しており、頻出の表現を使いこなす基礎力の定着を図りつつ、英語を話すマインドも育成しています。
単語や文法の基礎はしっかり押さえながら、洋書を通して「英語でコンテンツを楽しむ」機会を提供しているのは、ほかの塾では見られない独自の特徴といえるでしょう。
1年で10万語以上というインプット力で圧倒的なリスニング力を身につけられるので、入試対策としてリスニングの力を伸ばしたい中高一貫校の生徒にもおすすめです。
ケンブリッジアカデミー東京
ケンブリッジアカデミー東京は、中高生を対象に「英語」と「小論文」対策に特化している個別指導塾です。
英国ケンブリッジ大学で長年おこなわれている究極の個別教授方法である、「スーパービジョン」方式を日本の私塾で初めて本格的に採用しています。
日本語を母語とする英語学習者に向けて最適化されたアプローチによって、最短距離で英語を学習、得意科目化できる教育メソッドを実装しているのが、大きな強みです。
英語はもちろん、受験の形式によっては小論文も合否を分けるポイントになるので、それらを強化したい中高一貫校の生徒にはとくにおすすめです。
中高一貫校生も英語塾で学力アップを目指そう
中高一貫校に通っている方のなかには、「学校の授業だけで十分」と塾に通っていない方も多くいます。
とはいえ、大学受験に向けてインプット・アウトプットの機会は多いに越したことはありませんし、中学受験で英語を受けていなければ、本格的な英語の受験を受けるのは大学受験が初めてということになります。
そのような方にとって、塾に通って英語力を鍛えることは、大学受験合格に向けて重要なポイントでしょう。
とくに英語を専門に指導している英語塾に通えば、英語力を効率的に伸ばすことが可能です。「Ameba塾探し」では、英語を専門に指導している塾に絞ったうえで、それぞれの塾の特徴や費用などを比較できます。
自分にあった英語塾を見つけて、英語力のアップを目指しましょう。