一般社団法人Foraの「Fo-LABファシリテーション講座」について取材!講座で得られるものとは

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「今回のミーティングは充実した!」「建設的な話しあいができて、なんだか楽しかった!」

そのように思えた場所には、会議をうまくまわすスキル、すなわちファシリテーションに長けている人がいたのかもしれません。

今回クローズアップする「Fo-LABファシリテーション講座」は、まさにそういったファシリテーション人材を育成するプログラムです。

主催するのは、学校教育の支援活動をおこなう「一般社団法人Fora」。

そこにはどのような体験が待っているのか、団体の代表理事・藤村 琢己(ふじむら たくみ)さんに取材をおこないました。

  1. 実地体験によってファシリテーターを育てる
  2. 意欲的な人が集う“学びあいのコミュニティー”
  3. 社会におけるファシリテーションの有用性とは
  4. 社会人も参加できる仕組みづくりが進行中

実地体験によってファシリテーターを育てる

対面講座の画像

ー本日はよろしくお願いします。まずは「Fo-LABファシリテーション講座」の概要について教えてください。

藤村 琢己さん(以下、藤村):「Fo-LABファシリテーション講座」は2017年からスタートした、大学生・大学院生向けの講座です。

20〜30名ほどの参加者を募集して、およそ3か月から半年の期間、みんなでファシリテーションを学ぶことを目的に開催しております。

このような講座を始めたきっかけは、もともと私たち「一般社団法人Fora」が、学校向けのキャリア教育やワークショップを提供する団体であることに始まります。

多くの大学生からの協力を得ながら高校への出張授業を繰り返していくなかで、「もっとよい授業ができないだろうか」と考えたんです。その末に、この講座を開催する運びとなりました。

なぜその考えに至ったのかというと、同じワークショップでも、誰がファシリテーターになるのかで、その場にいる人たちの満足度が全然違うことが明らかになったからです。

「机などのレイアウトはどうすればいいのか?」「プレゼンテーションとファシリテーションはどう違うのか?」

講座ではそのようなことを伝えつつ、うまくファシリテーションをおこない、適切なメッセージを伝え切れるファシリテーターを育成しています。

ー「Fo-LABファシリテーション講座」の参加費はどのように設定していますか?

藤村:これまでは連続講座をまとめて25,000〜30,000円に設定していたのですが、最近では料金や講座自体の体系が変わり始めています。

というのも、従来どおりに3か月間あるいは半年間をひとつの講座期間にするよりも、月額費用を支払って参加できるオンラインサロンのようなかたちにするほうがいいのではという考えに至ったからです。

その方式のほうが、私たちとしてもより参加者の成長にコミットできそうだと判断し、最近では、月2,000円で参加できるファシリテーションの学び合いコミュニティも始めました

講座へのお申し込みは、こちらの特設サイト内にあるエントリーフォームにて受けつけております。

ただ、タイミングによってはエントリーフォームからの申し込みができない場合もあるので、その場合は公式ホームページ下部にあるお問いあわせフォームからご連絡いただければと思います。

運営メンバーで面談をおこなったのち、講座を開催する際にご案内差し上げます。

よりよいサービスを提供するために日々、改良をおこなっていますので、今後も講座全体の方式が変わる可能性があることをご理解いただけると幸いです。

意欲的な人が集う“学びあいのコミュニティー”

授業で実践してる画像

ー講座の参加者からは、どのような反響がありますか?

藤村:実際に参加した方からは、おもに2つの声が寄せられています。

ひとつは「ファシリテーションがどのようなものかを体験できてよかった」という声です。

参加者には、ファシリテーションという言葉は知っているけれど、具体的なイメージまではわかないという方もいます。

それが講座に参加し、さまざまな種類のファシリテーションを得意とする講師から話を聞くなかで、自分なりにファシリテーションとはなんなのかを、構造化しつつ理解できるということですね。

もうひとつの声が「実際に高校生を相手にしたワークショップをおこなうことで、自身の確かな成長が感じられた」というものです。

講座の参加者には、実際に高校生に対して授業実践をする機会を積極的に案内するようにしています。

参加者が高校生相手のワークショップをする際、私たちがその様子をうしろから見て「こういうところがよかった」「もっとこうしたらいいのではないか」といったフィードバックをおこないます。

そうすることで、より理論的にファシリテーションを学ぶことができて、改善点を探しながら成長できます。

やはり、座学だけで終わらず実際に体験することで、参加者の理解度や満足度が高まっていることは間違いないですね。

それから、私たちの講座には“学びたい”という気持ちが強い方が多く参加してくださいます。

もともとファシリテーションに興味がある人たちが集まるので、「自分だけ成長できればいい」というのではなく「みんなで一緒に成長しよう」というみんなで学びあうことを楽しむ感覚をもっている参加者も多いんです。

いわば“学びあいのコミュニティー”といった雰囲気に満ちていて、意欲的な人にとっては心地よい場所になっているようですね。

社会におけるファシリテーションの有用性とは

ー場をまとめる力を養うことで、社会に出てからもなんらかの効果が期待できるのでしょうか?

藤村:ファシリテーションは教育の現場だけでなく、社会のいろいろな場面と関連性があります。

会社内での会議はもちろん、新卒の教育担当などもそうです。過去の参加者のなかには医者になった方もいて、その方は患者とのやりとりのなかで講座の内容が活かされてると思います。

また、私たちは「ファシリテーション能力が高い人は、飲み会の幹事として動くのが上手な人だ」とよく表現しています。

飲み会の場所を決めたり、日程を調整したりといった立案・計画も、まさにファシリテーターの役割なんです。

そういった意味でも、ファシリテーション能力を養うことで、普段の生活におけるコミュニケーションや人づきあいにおいても効果が期待できます。教育の現場だけでなく、社会のなかで多様に活かすことのできるスキルと言えますね。 

ー講座へ参加している方々に、なんらかの共通点はありますか?

藤村:人と一緒になにかをするうえで苦労した経験がある方や、そのような状況で上手に場をまわす力を伸ばしたいという方が多いですね。

「共同作業から得られる学びはなんだろう?」「どうすれば、よりよいコミュニティーができるだろうか?」といった考えをもっていることが、参加者たちに共通しているように感じられます。

なかには、もともとコミュニケーション能力が高い参加者もいるのですが、コミュニケーション自体が苦手な方もいます。

私たちはあえて、その両者を同じグループに入れて講座を進めることもあります。そうすることで、両者にとってよい学びになると考えています。

コミュニケーションが得意な人もいれば、苦手な人もいる。そんな状況下で、両者のことを想像しながらいかにして場をつくっていくか。それが重要なポイントだからです。

先ほどもお話ししたとおり、参加者たちは「みんなで一緒に成長しよう」という気持ちの方が多いですから、コミュニケーションが苦手な方も心配いりません

運営メンバーが丁寧にフォローをするので、コニュニケーションが苦手な方も体験を重ねていくなかで少しずつ、そして確かに自信をつけていきます。

プログラムが終わったとき、「成長できた」「変われた」という声を聞けるのが、本当にうれしいです。

社会人も参加できる仕組みづくりが進行中

オンライン講座の画像

ー今後の展開について、予定していることはありますか?

藤村:講座をスタートしてから今年で6年目になりますが、これから7年目に向けて、また内容を大きく変えようとしています。

先ほどもお話ししたように、これまでは講座という形態でやってきたのですが、今後、オンラインで学びあうコミュニティーに転換するための計画を進めているところです。

また、現在は参加者を大学生・大学院生に限定していますが、これからは社会人を含めた枠組みに広げようと準備を始めています

大学生から社会人までがファシリテーションを学ぶことができ、なおかつ高校生を相手にした教育を通して、人との関わり方を考えなおす機会にしたい。

そういった目的をもって、仕組みづくりを進めています。リリースの時期はまだ確定していませんが、準備ができ次第、公開する予定です。

ー最後に、テラコヤプラスの読者へメッセージをお願いします。

藤村:私たちが講座を始めた6年前は、ファシリテーションという言葉自体、今よりもずっと認知度が低かったんです。

それが最近になり、認知度が高まっていることを感じています。

私たちの講座は、人との関わり方を模索したり、これまでのコミュニケーションを反省したり、自分自身の特徴に気づいたりできる場です。

高校生への教育という特殊な経験から、ファシリテーションの重要さを感じていただけたらと思います。

完全にひとりで生きていく人や、ずっと誰とも仕事をせずに生きていく人はいないはずです。

誰もが多かれ少なかれファシリテーション、あるいはそれに近いものを経験しながら生きていきます。

そんなときにうまく立ちまわるには、どうすればいいのか。それを考える機会を、私たちは今後もつくっていきたいと思います。

ー本日は貴重なお話をありがとうございました!

■取材協力:一般社団法人Fora