一般社団法人「広島国際青少年協会」を取材!社会に貢献できる人材を育てる活動とは

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「学校では勉強できないことを学びたい・身につけさせたい」、そんな場所を探している保護者の方もいるのではないでしょうか。

一般社団法人「広島国際青少年協会」は、子どもたちが中心となり、さまざまな活動や体験を通じて、心身ともに成長していくことを目指している団体です。

遊びを楽しみつつ、社会性や協調性を育む教育プログラムをおこなっているため、一般的な教育塾とは違う魅力があります。

今回は、一般社団法人「広島国際青少年協会」の少年事業副委員長である、木村充(きむら みつる)さんと上原 拓真(うえはら たくま)さんに、団体の活動内容や今後の展望についてお話を伺いました。

教科書には載っていない豊かな経験を子どもにさせたいとお考えの方は、ぜひご一読ください。

  1. 世界で活躍する青少年の育成を目指す
  2. 子ども主体のイベントを開催しリーダーシップを身につけていく
  3. 社会に貢献できる人を育成するためにできること
  4. 「参加してよかった」と思ってもらえるような団体を目指す

世界で活躍する青少年の育成を目指す

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ー本日はよろしくお願いします。はじめに、「広島国際青少年協会」の設立の経緯をお聞かせください。

木村充さん(以下、木村):「広島国際青少年協会」は、「世界で活躍する青少年を育成したい」という願いから、故・林 壽彦(はやし としひこ)のもとに高校生たちが集まって、1958年に生まれた団体です。

青少年育成を主軸とした活動を展開しており、青少年が世界平和の実現に向けて、お互いに切磋琢磨しながら活動することを通して、世界で活躍する力を養っていくことを目指しています。

そのための国際交流も長年おこなっており、広島市の姉妹都市であるハノーバー市との交流は、1968年からずっと続いています。

ー「広島」というのが何か関係しているのですか?

ハノーバー市と交流するきっかけとなったのが、ハノーバー市を訪れた林が挨拶のために握手を求めたところ「原爆がうつる」と言われたことだそうです。

林はそれに対して原爆への理解がないことに驚き、「各都市の青少年と交流し、相互理解を深めなければ、平和な未来は訪れない」と痛感し、それ以降、 ハノーバー市との交流を続けました。そして、この交流を契機に、1983年に広島市とハノーバー市の「姉妹都市提携」がおこなわれたのです。

本会は、2011年に林が亡くなったことをきっかけに法人化し、組織が多少変化しているのですが、設立当初の思いは今も変わりありません。

子ども主体のイベントを開催しリーダーシップを身につけていく

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ー「広島国際青少年協会」の活動内容についてお聞かせください。

木村:私たちの活動は、大きくわけて3つの事業があります

まず、小学生から大学生までを対象に、学校や家庭では体験できない社会教育を実施し、リーダーシップの涵養(かんよう)を目指す「少年事業」。

次に、 世界平和について意見交換をおこなう「青少年国際平和未来会議」への参加や、広島市の姉妹都市との交流などを実施する「国際事業」。

そして、社会人となった会員が各種イベントの運営や、他事業の支援をおこなう「成人青年事業」です。


ー「少年事業」で一番大きな活動はなんでしょうか?

木村:「少年事業」で一番大きな活動は、夏におこなうイベント「サマースクール『ぼくらの町』」ですね

近年は、広島市三滝少年自然の家を貸し切って、3泊4日で実施しています。約150人の小・中学生と、約50人の高校・大学生を合わせて総勢200人が集まって「子どもたちによる子どもたちのための町」をつくっていく教育プログラムです。

会場となる施設内に町を作り、町役場や銀行、カフェ、新聞社などさまざまな企業やお店を設置し、子どもたちは希望の企業に就職し働きます。働くとお給料として「ガバス」と呼ばれる“ぼくらの町専用の通貨”がもらえて、稼いだガバスを使って買い物などができます。そして、各企業やお店で消費されたお金が、彼らの翌日の給料になります。

自分たちの町をよくするために話し合う「町議会」もおこない、擬似的な社会をつくり運営していくことで、社会に参加していく力を身につけてもらうことが狙いです。

参加した子どもたちからは「働くことやお金を稼ぐことは大変、お父さんやお母さんに感謝したい」
「自分たちの働きかけ次第で世の中は良いものにも悪いものになる」といった言葉をもらい、保護者の方からは「家に帰ってきたら、お手伝いをしてくれるようになりました」と、うれしい感想をいただくこともあります。

このイベントは会員以外でも参加できる活動なのですが、会員のみが参加できる教育プログラムもおこなっています。

たとえば、小・中学生が高校・大学生のお兄さん・お姉さんと
少人数での集団活動をおこなう「グループ活動」や、さまざまな自然体験・社会体験に挑戦してみる「チャレンジの現場」などを用意しています。

社会に貢献できる人を育成するためにできること

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ーイベントの企画運営を高校生や大学生がおこなうことはあるのでしょうか?

木村:基本的に本会が実施する行事・活動はすべて高校生・大学生が企画運営をおこなっています。たとえば昨年に実施した「冬のホリデースクール」の例をご紹介します。

昨年の「冬のホリデースクール」 は、「アドベンチャーハイク」という謎解きゲームを取り入れた教育プログラムを、オンラインで実施しました。「おとぎの国からのSOS」と題して、子どもたちがある日突然「おとぎの国の世界」に紛れ込んでしまうという設定のもと、子どもたちはおとぎの国の世界を冒険するというストーリーでした。

「たのしくて ためになる」を合言葉に、企画をつくるために4ヶ月前から「どんな学びを提供したいか」「どんな体験を提供したいか」と、学生たちが考えるところから始めました。その結果、オンラインでの実施を余儀なくされるなかで、非日常な体験を通して驚きと感動を提供し、好奇心を育みたいという思いから、おとぎ話の世界に入り込むというストーリーとなりました。

そこから3ヶ月かけて、子どもたちがたのしみながら学べるようなゲームづくり、おとぎの世界に登場する人物の小物や衣装づくり、ゲームで使う画像づくりなど、各チームに分かれてそれぞれ準備しました。

そしてイベント当日は、小・中学生の活動と学びをサポートできるように、高校生・大学生がリーダー役をして、みんなを盛り上げていきました。

本会では、基本的に大学生がメインで企画などを考えていますが、企画経験のない学生もいるので、「どこから考えていいのか分からない」と悩んでしまう場合があります。

そのようなときに、私たちのような指導者が入り、学生にアドバイスをおこなうことで、段階的に取り組みやすいように工夫しています。また、活動に必要な力を身につけるための研修会を、月1回以上、年間150時間以上かけて実施しています。

本会の活動に参加する子どもたちの中には「将来自分も憧れのリーダーになりたい」と考えている者も数多くおり、高校生・大学生たちは、子どもたちにとって憧れのリーダーになれるようにと、日々自己研鑽に励んでいます。

高校生・大学生たちは、子どもたちに「たのしくて ためになる」学びと成長の機会を提供しようと本気になって活動に取り組んで
いますが、実はそれは他の誰でもない彼ら自身の学びと成長の機会になっているのだということを実感しています。

このような活動を通して、社会に貢献したいという意欲を持ちながら、実際に社会に貢献する力を兼ね備えたリーダーを、広島の地から輩出す
ることで、well-beingな社会の実現に貢献していきたいと考えています。

「参加してよかった」と思ってもらえるような団体を目指す

広島国際青少年協会5

ー今後、開催予定のイベントなどあれば教えてください。

上原:12月25日・26日・27日に「サマースクール ぼくらの町」の冬バージョンとして出張!ぼくらの町2021冬」を開催する予定です。

以前までは3泊4日の宿泊でおこなっていましたが、COVID-19への感染リスクから今年は寝泊まりの部分をなくし、朝集まって夕方まで活動をおこない、一度各ご家庭に帰ってもらい、翌日また集まるという流れの日帰りプログラムで実施する予定です。

このほかにも、会員向けのイベントとして、休日に集中的に学習する「自学の日」や、会員外の方も参加できるイベントとして、ボードゲームを楽しむ「ボードゲームカフェ」などの企画を予定しています。


ーイベントには、どのような人たちに参加して欲しいでしょうか?

木村:活動を楽しんでくれる人や、リーダーに対する志を持っている人たちにぜひ来てもらいたいですね。

「広島国際青少年協会」には、「将来リーダーになって活躍するんだ」という気持ちを強くもって活動している子どもたちがたくさんいます。また、「将来素敵な教師になるんだ」「将来素敵な医師・看護師になるんだ」といった夢を持って活動している学生もたくさんいます。本会の活動を通して、そんな彼らが社会で活躍する力を身につけられるような会にしたいですね。同時に、卒業後も学生たちの指導に関わりたいと思ってくれる人が増えてくれるような会でありたいとも思っています。

なのでイベントだけではなく、活動自体を長く楽しんでもらえたらうれしいですね。


ー今後の展望についてお聞かせください。

木村:「サマースクール『ぼくらの町』」などのイベントは、多くの人が楽しんでくれているので私たちとしても嬉しいのですが、イベントが“ひとつの思い出”として終わってしまう課題があります。

「広島国際青少年協会」の活動の本質は、やはり会員活動にあるので、定常的な活動を通してより多くの社会に貢献できる人材を育成していきたいと思っています。

そのためにも、もっと会員活動を活発化させていきたいですね。

そして「活動に参加してよかった」と、ひとりでも多くの人に思ってもらえるような団体にしていきたいです。

ー本日は貴重なお話をありがとうございました!


取材協力:一般社団法人 広島国際青少年協会